エアバス異形貨物機「ベルーガ XL」出揃う! 日本では見られない激レア機…でも”先代”はたまーに来日…そのワケ

エアバス社の工場では、まず日本では見ることができない不思議な形の飛行機を日常的に見ることができます。胴体の上がコブのように大きく盛り上がった輸送機「ベルーガ XL」です。この機体はどのようなものなのでしょうか。

なぜ「ベルーガXL」日本では見られない?

 エアバス社の工場はヨーロッパ各地に11か所点在しており、それぞれで各部分のパーツが組み立てられたのち、最終組立工場へと運ばれます。「ベルーガ XL」は、この工場間で旅客機のパーツを輸送すべく作られました。

 こういったパーツ輸送用の巨大輸送機がエアバス社で用いられるのは、「ベルーガ XL」が最初ではありません。この歴史は1970年代の同社草創期、A300旅客機のパーツ輸送を目的としたターボプロップ輸送機「スーパーグッピー」の導入から始まり、1990年代に入るとA300をベースとした「ベルーガST」がデビュー。「ベルーガ XL」はいわば3代目にあたる存在です。

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神戸空港に飛来した「ベルーガST」(2024年2月21日、乗りものニュース編集部撮影)。

「ベルーガ XL」は、業績を伸ばし続けるエアバス社の生産率向上に対応するため、そして同社の双発機「A350」シリーズの立ち上げにともない開発されました。

 スペックの向上も図られています。これまでの「ベルーガST」と比較し30%輸送能力がアップ。「ベルーガ ST」では1枚のみだったA350の主翼を、「ベルーガ XL」では2枚同時に運ぶことができます。また、ターンアラウンドタイム(到着から次のフライト出発までの折り返し時間)も「ベルーガ XL」は1時間。既存の「ベルーガ ST」の半分の時間まで短縮されているとのことです。

 ちなみに「ベルーガ」は日本語でいうと「シロイルカ」の意味。「ベルーガ XL」には目が描かれ、機首のコックピットの窓あたりからは「口」をイメージした黒いラインが引かれています。

 なお、「ベルーガ XL」のデビューに伴って、先代の「ベルーガST」は完全にお役御免となったかというと、そうではありません。

 エアバスでは、パーツ輸送業務から外れた「ベルーガST」を利用し、その胴体を生かして他社からの大型貨物の空輸サービスを提供する事業をスタート。サービス開始発表時、これらの機体の離着陸回数に相当する「総サイクル数」が、設計限度である3万回に満たない(サービス開始時1.5万サイクルと公開)ことが背景にあります。

 日本ではその事業の一環で、日本の顧客ヘリコプターを輸送すべく、不定期で神戸空港へと飛来してくることがあります。2024年時点では同空港へは、4回の飛来が確認されています。

【了】

【写真】すごいカタチだ… 「ベルーガXL」にいろんな角度から肉薄

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