ロシア経済の「柱」もうガタガタ? “世界第2位”から陥落 兵器が破壊されまくる悪循環

1990年代以降“押し売り”が不可能になる

 2024年6月にルーマニアが韓国からK9自走砲を導入しましたが、このK9は旧ソ連が開発した2A65「ムスタB」152mm榴弾砲をルーマニアがライセンス生産したM85榴弾砲を後継する装備と目されています。

 ルーマニア陸軍がM85を導入した冷戦時代、同国を含めたほとんどの東ヨーロッパ諸国は、ソ連を盟主とするワルシャワ条約機構に加盟していました。このため、加盟各国の軍隊は、作戦における装備の互換性などの建前で、半ば強制的に新装備とその設計をソ連から導入していました。

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ルーマニアが韓国から導入するK9自走砲(竹内 修撮影)。

 ところが冷戦終結後、ワルシャワ条約機構に加盟していた東ヨーロッパ諸国は、ライバルであったNATO(北大西洋条約機構)に加盟し、それにともなって装備も段階的に自由主義陣営諸国のものに切り替えていったため、ロシアは東ヨーロッパという巨大なマーケットに関わることができませんでした。

 そこで、1990年代から2000年代前半にかけて、ロシアは東ヨーロッパに代わるマーケットとして発展著しかった中国に目を付け、Su-27戦闘機やソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦などを輸出しました。

 中国は現在でもロシアの兵器産業にとって「お得意様」ですが、中国の技術力・生産力が向上した今では、中国のロシアの兵器産業に対する依存度は低下しています。これはインドも同様です。

【え…それ売り物じゃ!?】ロシア軍が戦場で「輸出用の戦車」を使うの図(写真)

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