性能はF-15並み!? 幻の「スーパーミラージュ」なぜ失敗に終わったのか フランスが生んだ最強戦闘機

フランスのダッソー社が作った戦闘機「ミラージュ4000」は、性能的にはアメリカ製のF-14やF-15にも引けを取らない優秀機でした。しかし、量産されずに試作のみで終わっています。敗因は何だったのでしょうか。

培った技術は「ラファール」へ

 産油国のオイルマネーに活路を見出そうとした「ミラージュ4000」でしたが、最終的には顧客を見つけることができずに、1980年代に開発計画は終了します。

 なぜなら、まず最大の潜在顧客と目されていたイランが、1978年の革命によって親米政権が崩壊したことで、すべての兵器導入計画が白紙状態になったから。そして、もう一方のサウジアラビアも、開発中の新型戦闘機より、すでに運用実績のあるF-15「イーグル」や「トーネード」といった戦闘機の導入になびき、最終的にそちらに決めてしまったからでした。

 こうして、実用化の目途が消えてしまった「ミラージュ4000」でしたが、製造された試作機はその後もテスト機として運用され、現在のフランス空軍と海軍の主力戦闘機である「ラファール」の開発に貢献。また各種先進的な技術も同機にフィードバックされ、無駄にならずに済んだ模様です。

 最終的に「ミラージュ4000」は1988年まで飛行を続け、現在はパリ郊外にあるル・ブルジェ航空宇宙博物館にて保存・展示されています。たとえるなら、「肉体は滅んでも血は残った」と言えるのかもしれません。

【了】

【石油王が買ったかも?】これが唯一無二の砂漠迷彩「スーパーミラージュ」(写真)

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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