「日本一デカいイオン」に“めちゃ高い高架道路”出現へ 首都圏の新高速「東埼玉道路 専用部」計画変更なぜ 事業費は増額へ
屋上駐車場からも見上げるくらい……?
東埼玉道路の「真ん中」計画変更へ
外環道に接続する首都圏の新たな高速道路「東埼玉道路 専用部」、その計画が一部変更となることがわかりました。日本一大きなショッピングモールと名高い「イオン越谷レイクタウン」を貫く部分の高架が、かなり“高く”なります。
東埼玉道路の専用部は、外環道の埼玉県八潮市内に設けられる八潮JCT(仮称)から北へ、江戸川の野田橋付近まで、約9.5kmの自動車専用道を建設するものです。並行する国道4号バイパス「東埼玉道路」の大きな中央分離帯部分に高架道路が建設され、NEXCO東日本の有料道路となる見込みです。
なお、「東埼玉道路」の一般部(側道)は、吉川市内から北が未開通ですが、松伏町までの約3.8kmは2025年春の開通に向け工事中です。これと並行して専用部の事業も進められています。
2024年8月に国土交通省が行った専用部の事業再評価では、事業費が約130億円の増額となることが関係者間で共有されました。そのうち約40億円を占めるのが、鉄道との「交差条件の変更」によるものです。
専用部は越谷レイクタウン駅付近で、高架のJR武蔵野線をさらに高架でまたぎます。当初、この部分の橋梁高さは武蔵野線のレール面から6.7m程度の計画でしたが、さらに約4.4mアップの11.1m程度に変更。地上(T.P.)からの高さでは22m以上となり、地上3階建てのレイクタウンの既存施設よりも高くなりそうです。
これは、2023年年度に行われたJR東日本との協議の結果、都市計画決定(1988年度)時点にはなかった「架空地線」と呼ばれる鉄道の安全設備を避ける必要が生じたためだそう。
このほか、地質調査の結果、当初想定よりも深層の軟弱層や液状化層が確認されたことから、下部工の構造変更が生じているといいます。
さらに、「今後も他の区間において地質分析により下部構造が変更となり、さらなる費用増加の可能性がある」「軟弱地盤層への対応のため、盛土から橋梁構造に変更したことにより、橋梁予備設計、橋梁詳細設計等が必要になったことに加え、施工に時間を要する見込み」などともされています。
なお、用地取得率は2024年3月末時点で約51%とのことです。
ちなみに、この東埼玉道路専用部と合わせて、沿線には外環道の新PAとなる「外環八潮PA」やスマートICの整備なども進められています。
【了】
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