「世界で最も美しい軍艦」東京に来た! 寄港いつまで? 無料で船内見学も

東京国際クルーズターミナル周辺ではイタリア祭りも

「アメリゴ・ヴェスプッチ」を象徴するデザインとしては、黒い船体に描かれた2本の白い帯です。これは戦列艦の砲列甲板をイメージしたもので、船首には名称の由来となった著名な探検家アメリゴ・ヴェスプッチをかたどった金メッキブロンズ像を配置しているほか、純金箔で覆われた木製の船首フリーズと船尾のアラベスクが船を彩っています。18世紀から19世紀にかけて活躍した戦列艦を参考にした優雅で荘厳なデザインから、「世界で最も美しい船」「海の女王」と紹介されたりもします。

 通常、「アメリゴ・ヴェスプッチ」はリヴォルノ海軍兵学校の1年生やフランチェスコ・モロシーニ海軍学校の学生などの訓練に使われているため、航行する海域は主に地中海や北ヨーロッパ、大西洋に限られていますが、今回はなんと20か月にわたる世界一周航海を行っており、その途次に来日したという形です。

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東京国際クルーズターミナルに接岸したイタリアの練習帆船「アメリゴ・ヴェスプッチ」(深水千翔撮影)。

 同船は8月30日まで東京国際クルーズターミナルに留まります。同ターミナルでは「ヴィラッジオ・イタリア」と称してイタリア海軍軍楽隊による音楽演奏やイタリア海軍の潜水艦を描いた映画『コマンダンテ』の上映といったイベントも開かれます。

 なお、同ターミナルは8月25日の午前中までドイツ海軍のフリゲート「バーデン=ヴュルテンベルク」と補給艦「フランクフルト・アム・マイン」が接岸していましたが、練習帆船「アメリゴ・ヴェスプッチ」と入れ替わるように出港しています。

【了】

【え、迷彩服の船乗り!?】日伊双方の音楽隊が出迎え「海の女王」入港の様子(写真)

Writer: 深水千翔(海事ライター)

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

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