「北海道沖に核廃棄するな!」日本の税金も使ったオンボロ原潜の大量解体ようやく目途 ただウクライナ侵攻の影響で今後は?

ロシアの国営原子力企業であるロスアトムは極東地域に退役後置かれていたソビエト連邦(ソ連)時代の原子力潜水艦(原潜)82隻の解体が完了したと発表しました。この潜水艦解体に実は2023年まで日本が関わっていました。

世界的なプロジェクトで解体が進行していくことに

 その後、2002年カナダのカナナスキスで行われたサミットでG8により「大量破壊兵器及び物質の拡散に対するG8グローバル・パートナーシップ」が結ばれます。その一環として、極東地域の退役原潜解体事業に日本のほか、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国などが費用を拠出し、ロシア側の自助努力を促しつつ国際協力をするという方針が打ち出されました。

 この合意の一環として、日本はヴィクターI型やヴィクターIII型などの原潜6隻の解体に協力します。この事業は「希望の星」と命名され、2003年12月から2009年12月まで行われました。

 その後は、ロシアの経済的な立ち直りなどもあり、潜水艦の解体も順調に進み、2015年6月には1999年から旧ソ連やロシアの退役潜水艦201隻の解体を担当していたロスアトムの重役が国営メディアのタス通信の取材に「過去のように潜水艦が処分のために列をなすことがないようにすることに成功した」と発言するまでになっています。

 こうして、軌道に乗った原潜の解体事業は、急速なスピードで行われるようになり、今回の発表に至ったといえるでしょう。ただ今日のような状態になるには、日本や諸外国の資金援助や協力が必要不可欠だったことは間違いありません。

Large 20240924 01
2016年末に退役ではなく改修後に復帰したと言われる旧ソ連時代に建造されたデルタ型原子力潜水艦「リャザン」(画像:ロシア国防省)。

 しかし、2022年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻により、日本をはじめとしてアメリカやイギリス、ドイツなど、いわゆる西側の主要国はロシアに対して経済制裁を行っている状況です。そのため、今後退役する原潜の解体がスムーズにいくかは不透明です。

【了】

【うわ、作業かなり大変…】これが「輪切りにされた」ロシア原潜です(写真)

Writer:

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. ロシア海軍の潜水艦に「異変」! 衛星画像の分析で明らかに 船体に“巨大な傘”を設置か イギリス国防省が指摘
  4. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  5. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号