開発中の「インド新型戦車」射撃試験が動画で公開! 「手強い中国戦車」に対抗か?
中国とはヒマラヤ山脈の近傍で国境紛争中。
ライバルは中国の15式軽戦車
インド陸軍は2024年9月中旬、開発中の新型戦車について、野外射撃試験の第1段階が成功裏で幕を閉じたと発表しました。
同車は、インド北部の山岳地帯や高原地帯でも運用することを見越して開発されたもので、105mm戦車砲を搭載する重量25tクラスの軽戦車として設計されています。
エンジンは、出力約800馬力のものを搭載しますが、車重が軽いこともあって舗装路では最大70km/h、悪路では35~40km/hを発揮できるといいます。なお、乗員数は3名なので、自動装てん装置を搭載していると思われます。
野外試験は国内の砂漠地帯を使って9月13日に行われたそうで、射撃に関しては高い命中精度を確認できたとしています。
現地メディアによると、インドが新型の軽戦車を開発することを決めたのは、隣国中国の存在が大きいといいます。インドと中国はヒマラヤ地方で国境問題を抱えており、これまで度々衝突しています。
そのようななか、中国側が新開発の15式軽戦車を同地域に配備。それに対し、インド側には大柄で大重量のT-72やT-90、「アージュン」といった主力戦車しかなく、これらはインド北部のカシミール州などで運用するには不向きであったことから、運用や保守整備に優れた新型戦車として誕生したそうです。
すでにインド陸軍は59両を発注済みで、さらに295両の追加調達も計画されているとのこと。なお愛称としては、19世紀に活躍した地方豪族「ゾラワール・シン」将軍にちなんで「ゾラワール」と名付けられています。
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