観るバス 聞くバス 跳ねるバス 食うバス 嗅ぐバス!? 「珍バス中の珍バス」を集めてみた いったい誰が考えたの!?
世界一観光列車が多い我が国ですが、バスのバリエーションも世界有数です。今回は視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、つまり「五感」を楽しませるバスを紹介します。
完全個室バスは香りにも配慮
●嗅覚編:関東バス「ドリームスリーパー東京大阪」号
扉付きの完全個室夜行バス「ドリームスリーパー東京大阪」号です。1台のバスに11室の個室が設置され、プライバシーが保たれた空間が提供されます。「嗅覚を楽しませるバス」であるゆえんは、バスの入口に100%天然精油を使ったウェルカムアロマが設置されているからです。
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花や木から取れる精油の香りで眠りにつけるのは、豪華バス「ドリームスリーパー」らしい演出といえるでしょう。ただしそれだけではなく、各個室には空気清浄機プラズマクラスターも設置されており、自然界と同じイオンで気になる匂いもブロックしてくれます。
また、車両内に温水清浄機能と水浄化機能の付いたトイレが設置され、臭気か抑えられているほか、車両後方に独立したパウダールームも設置され、身支度を整えられます。
個室自体も、NASAの理論で設計された「ゼログラビティシート」で、夜間でも足を伸ばして休むことができ、快適です。
運行開始後、区間が何度か変更されましたが、現在では下りがバスタ新宿を出て南海なんば、大阪駅前を通り、大和西大寺駅、JR奈良駅に至るルートです。大阪だけでなく、奈良観光をする場合でもオススメのバスです。
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以上、単なる乗車に加え「五感」で楽しむバスでした。ただし感じ方は千差万別でしょうから、列挙した以外にも独特な感覚を味わえるバスは多々あることと思います。
夢の国から夢の世界に誘うバス
人間の視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚を「五感」といいますが、乗車した際にそれぞれを特に楽しませてくれるバスを紹介します。
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●視覚編:京成バス「K★スターライナー」
東京ディズニーリゾートを経由して、名古屋、奈良、大阪、神戸三宮などの各地を結ぶ夜行高速バスです。
特徴は「プラネタリウム天井」で、5両ある専用車両の天井がそれぞれ「北半球の星空」「南半球の星空」「惑星の空」「夜更けから暁の空」「オーロラの降りる星空」と異なります。筆者(安藤昌季:乗りものライター)の感想としては、本物のプラネタリウムのような美しさでした。
天井をプラネタリウムにしたのは女性社員の発案とのことで、制作のために天井部分を名古屋に送り、職人が手作業で仕上げたそうです。
設備ですが、1+1+1列の座席はリクライニング角度も十分で、コンセント(USBポート)も備えて機能的。なお、トイレもカーテンで覆われ、流水音が流れる装置も備わるなど、プライバシーへの配慮が印象的で大半が女性客でした。
筆者が乗車したのは神戸・大阪~横浜・東京・東京ディズニーリゾート線ですが、海浜幕張、西船橋、東京ディズニーランド、東京ディズニーシー、バスターミナル東京八重洲(東京駅前)、横浜駅東口とこまめに停車し、水曜日発ながら満席でした。大阪側では千里中央、新大阪、大阪(阪急三番街)、ハーピスOSAKA(大阪駅前)、神戸三宮(ミント神戸)に停車します。
なお、「K★スターライナー」には、東京~名古屋便もあります。
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