「え、なにこれは…!?」 アメリカ軍が“超極秘の異形機”初公開から36年 退役したのに今でも「こっそり飛んでる」のはナゼ?

退役したはずなのに、なぜか目撃例多数のワケ

 当時、最先端の技術の塊だったF-117は、存在自体が極秘扱いとされたため、1981(昭和56)年に初飛行し、1982(昭和57)年に部隊配備が始まったものの、アメリカ国防総省が写真を公開したのは先述の1988年でした。しかも、その後も撮影には制限がかけられたほか、詳細も公にされることはなく、極めて厳重に秘匿され続けました。

 ただ、その後、より優れたステルス性を持つB-2爆撃機やF-22「ラプター」戦闘機などが登場したことに加え、F-117自体が高いステルス性を維持するために整備間隔が短く、運用コストがほかの軍用機よりも高い一方、逆に汎用性は劣っていたことなどが影響し、2008(平成20)年4月22日をもって全機退役しています。

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2021年9月、カリフォルニア州フレズノ空軍基地に着陸した際のF-117「ナイトホーク」(画像:アメリカ空軍)。

 とはいえ、退役後もネバダ州でモスボール保管されたほか、一部の機体は試験や仮想敵役として再び飛んでおり、第一線から退いたとはいえ、その有用性はまだ残っているようです。

 ちなみに、本機は型式記号が「F」であるため、アメリカ軍では戦闘機に分類されていますが、前述のとおり、機上レーダーを装備しておらず、また機体構造の点からも空戦能力はあまり高くないため、実質的には攻撃機として運用され続けました。

【了】

「これは確かに不鮮明…」世界初公開時のF-117(画像)

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