住宅街のビーチに「米軍が上陸してくる!?」 知られざる「沼津の激せま米軍基地」とは 住民は「なんかやってるな」
かつては湘南・茅ヶ崎にも
とはいえ、2024年現在も海上自衛隊や在日米軍が使用しており、年に数回行われる訓練ではエアクッション揚陸艇(LCAC)や、各種重機などが動きます。そのため、沼津市は防災無線や市のホームページなどを通じて、市民に対して「危険なので今沢基地に近寄らないように」と案内しています。過去にはアメリカ海兵隊が戦車を揚陸させ、自走あるいはトレーラで東富士演習場まで輸送していました。
ちなみに、こうした訓練場は沼津だけではなく、過去には神奈川県の辻堂海岸にもありました。
実は辻堂海岸の方が訓練場として使われていた歴史は古く、安土桃山時代の1590(天正18)年まで遡ることができます。
その後、江戸時代初期に今の神奈川県藤沢市から茅ヶ崎市までの海岸線が幕府領となりました。1728(享保13)年になると、享保の改革の一環として辻堂海岸一帯に相州炮(ほう)術調練場が開設されました。これは鉄砲の射撃訓練を行うことを目的としていて、その約10年後となる1738(元文3)年には大筒の射撃訓練も行われるようになったそうです。
この訓練場は1868(明治元年)に廃止されるまで使い続けられますが、明治時代に入ると全く同じ場所に今度は日本海軍横須賀鎮守府の砲術試験場および陸戦演習場が作られ、1926(大正15)年には、より近代的な訓練が行えるように「横須賀海軍砲術学校 辻堂演習場」が設置されています。
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