「最新イージス艦が航行不能」事件 原因はテロか?スパイか?…「小学生でもわかるミス」だった!?

イージスシステムを積んだ最初期の軍艦である「ヨークタウン」が、海上で突然航行不能になりました。原因を追究してみると、その理由は単純ではありますが、多くの人には予想外でした。

イージス艦が航行停止の理由は割り算!?

 1997年9月12日、アメリカ海軍で最初に本格的なイージス防衛システムを積んだ、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の2番艦である「ヨークタウン」が、任務遂行中に、バージニア州ケープ・チャールズ沿岸で突然、航行不能に陥りました。なぜこのような大きなトラブルが起きてしまったのか。その理由はハイテク艦ゆえの事情でした。

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タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の2番艦「ヨークタウン」(画像:アメリカ海軍)。

 事故が起きた当初、乗員たちは慌てて、さまざまなトラブル対応を試みますが、エンジンは停止したまま。結局、同艦は2時間半余り、海上を漂う「ただの箱」状態となってしまったのです。これにより任務が遂行できなくなった「ヨークタウン」は、他の船に曳航され帰港するという異常事態となりました。

 事故の第一報の後、「スパイがプログラムをいじった?」「ネットワークを使ったテロ?」などの憶測が飛び交いました。しかし、アメリカ海軍が調査を開始すると、意外なことが判明します。なんと「簡単な割り算の失敗」が原因だとわかったのです。最新鋭の技術を盛り込んだ軍艦が、たかが割り算を失敗した結果、航行不能になってしまったのです。

【後輩はまだ現役!】これが、タイコンデロガ級ミサイルを再装填する様子です(写真)

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