「いつも混んでる」都内の中央道“狭い3車線”増やします 下り7kmで計画始動! 上り新小仏は少し遅れ?

第12回「中央道渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」が開催されました。

混む区間に付加車線

 2024年11月22日、東京都内で第12回「中央道渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」が開催。国土交通省関東地方整備局や沿線自治体、NEXCO中日本などの関係者が出席し、渋滞対策の進捗について話し合いました。

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中央道上り小仏トンネル付近(画像:国土交通省関東地方整備局)。

 東京から山梨へ向かう中央道は、交通量が多いことから平日・休日ともに深刻な渋滞が発生しており、複数箇所で対策が進められています。これまでに下り相模湖IC付近や上り調布IC付近に付加車線を設置したり、上り三鷹バス停付近のカーブを緩くしたりといった工事を進めてきました。

 しかし依然として、上りは平日朝や休日夕方、下りは休日午前を中心にいずれも激しく渋滞しています。特に2024年お盆のピーク時は、上りは小仏トンネル付近を先頭に23.6km(8月15日)、下りは相模湖付近を先頭に44.4km(8月10日)の深刻な渋滞が発生しました。

 そこで現在、上りの小仏トンネル付近は、既存の登坂車線につなげる形で新小仏トンネル(仮称)を新たに造っており、圏央道と交差する八王子JCTまで計3車線分を確保します。

 2021年3月からトンネル本体工事に着手しており、2024年10月時点で長さ約2300mのうち約1500mまで掘り進んでいます。NEXCO中日本によると、トンネルの地山状態が悪く切羽崩落が発生するなどして、想定より掘進に時間を要しているといいます。

 その先の上り三鷹バス停付近では、付加車線の設置を進めています。調布ICから三鷹バス停までは2015年に付加車線ができていますが、さらに1kmほど高井戸IC方面へ延ばします。概略設計は完了しており、7月に工事を契約しています。ただ、リニューアル工事の区間や建設中の外環・中央JCT(仮称)が隣接するため、施工調整中です。

 下り日野バス停付近では、2024年3月に付加車線の設置が事業化されました。国立府中ICから石川PAまで約7kmにわたり、少し狭いものの実質3車線化されます。今後、区間内の多摩川橋などのリニューアル事業と調整しながら測量・調査・設計などが進む見込みです。

 このほか「ソフト対策」として、上り大月IC→八王子JCT間の所要時間をAI(人工知能)で予測して時差利用などを促す取り組みを進めています。まだ実証実験の段階ですが、地元店舗の割引クーポンと組み合わせて、スマートフォンアプリ「スイスイ旅」で情報提供することで需要の分散を試みています。

 会議に出席した委員からは、リニューアル工事は安全に配慮しながら進めてほしい、「スイスイ旅」はさらに認知度が向上していくよう取り組みを進めてほしいなどの意見が出ています。

【了】

【図】中央道の各所で進む「改良計画」を見る

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