スゴい存在感! 大阪の「金ピカ列車」はどうなってしまうのか

中百舌鳥~和泉中央間の泉北高速鉄道は、南海グループの準大手私鉄で路線は短いものの、独自の特急車両も保有しています。南海電鉄との合併も話題となっている泉北高速鉄道の金ピカ特急「泉北ライナー」に乗ってみました。

駅で見ても乗車してもスゴい存在感

 泉北ニュータウンへの大切な足となっている泉北高速鉄道。南海電気鉄道のグループ企業であり、中百舌鳥~和泉中央間14.3kmを運行するこの準大手私鉄は、2025年4月1日に南海電鉄と合併します。

 南海グループとなってからは、南海電鉄と同じ設計の車両を導入するようになりましたが、中でも2017(平成29)年に泉北高速鉄道が導入した特急形電車12000系は、独自色のとても強い車両です。南海電鉄が2011(平成23)年に導入した12000系電車「サザンプレミアム」をベースにこそしていますが、様々な仕掛けがあります。

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泉北高速鉄道の特急形12000系電車。「泉北ライナー」として使われる(安藤昌季撮影)。

 泉北12000系は特急「泉北ライナー」に使われます。「泉北ライナー」は、南海電鉄のなんば駅と泉北高速鉄道の和泉中央駅とを最短29分で結ぶ通勤特急です。大半が16~23時の夕方ラッシュ時に運行されていますが、朝ラッシュ時も平日は上り3本、下り2本あり、土休日は4往復だけ朝にも運行します。面白いのは、朝夕とも双方向で運行していることです。

 筆者(安藤昌季:乗りものライター)は月曜日の朝7時21分になんば駅を出る「泉北ライナー61号」で、和泉中央まで向かいました。ホームに到着した車両は金色に輝いています。これは「ゴールドラッシュのように泉北地域に人が集まるように」という意図で採用されたもので、2024年5月からの新塗装でも踏襲されました。新塗装では窓回りが黒となり、青と金の曲線がアクセントとなっています。

 和泉中央寄りの先頭車両には、泉北ニュータウンの4地域を表すシンボルマークがあり、京セラが手掛けた「京都オパール」も使われて装飾されているという凝りようです。

 デッキ・洗面所・トイレの壁面も金色であり、デッキにはダウンライトも増設されて、高級感を演出しています。座席の色も1号車が黄、2号車が緑、3号車が紫、4号車が赤と全て異なっており、力の入った内装です。

【眺めイイ!】「泉北ライナー」1号車からの前面展望です(写真)

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