スゴい存在感! 大阪の「金ピカ列車」はどうなってしまうのか
中百舌鳥~和泉中央間の泉北高速鉄道は、南海グループの準大手私鉄で路線は短いものの、独自の特急車両も保有しています。南海電鉄との合併も話題となっている泉北高速鉄道の金ピカ特急「泉北ライナー」に乗ってみました。
短時間でも利用あり
オリジナルとなった南海12000系のビジネスライクで堅実な印象を与える内外装と比べると、泉北12000系は印象が全く異なります。なお、南海12000系の特徴である4か国語対応のLCD車内案内表示器やLED車内照明、プラズマクラスター空気清浄機は、泉北12000系にも搭載されています。
筆者は1号車3番の座席を予約しました。泉北12000系は、運転台越しの前面展望が可能だからです。朝の泉北中央行きはラッシュの方向とは逆であるため、1車両5~6人しか乗っておらず、解放感のある室内でした。
なんば駅を出発すると、朝ラッシュ時ということもあり、次から次へとなんば駅に向かう列車とすれ違い、見ごたえがあります。
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7時24分に新今宮駅、7時28分に天下茶屋駅に停車し、各駅で数人ずつの乗車がありました。次の停車駅は泉北高速鉄道線内となりますが、すれ違う列車や駅の雰囲気は南海線と変わりありません。泉北高速鉄道線内では深井駅のみ通過します。高架線が多く、見晴らしは良好です。
7時47分の泉ケ丘駅で、1号車からは2人が下車。線内で最も利用客が多い駅ではありますが、20分ほどの乗車でも特急の需要があることに驚きました。7時50分、栂・美木多(とが・みきた)駅着。日本では珍しい「・」付きの駅名で、1人が下車しました。
7時52分、光明池駅着。展望席からは光明池車庫への分岐線が見えました。2人が下車しました。
7時56分、終点の和泉中央駅に到着。列車から降りたのは十数人でした。和泉市に位置する地域の中心駅で、駅前には高層マンションが立ち並んでいました。
泉北高速鉄道と南海電鉄の合併後は、初乗り運賃の二重払いも解消され、ほとんどの区間で運賃が値下げとなるようです。ダイヤの変更はないため、「泉北ライナー」も現状維持と考えられますが、特徴的な塗装や内装が今後どうなるのか注目されます。
【了】
Writer: 安藤昌季(乗りものライター)
ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。
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