北の大地を目指す東京生まれの北海道新幹線「影の立役者」

在来線の貨物列車が多数走り、物流の大動脈になっている青函トンネル。しかし北海道新幹線を通すためトンネルを新幹線仕様にすると、貨物列車が通れなくなってしまいます。それを解決する車両が、東京から北海道へ輸送されました。

新幹線で走れなくなる貨物列車

 2015年度末に北海道新幹線の新青森~新函館北斗間が開業し、いよいよ新幹線が北の大地を走り出します。しかし本州から北海道へ新幹線を走らせるにあたり、大きな問題がありました。

 本州と北海道を結ぶ青函トンネルは、北海道の農産物などを載せた在来線貨物列車が走る物流の大動脈です。しかし新幹線を通すために青函トンネルを新幹線仕様に改造すると、貨物列車が通れなくなってしまうのです。在来線と新幹線は線路の幅や使う電気など、規格が異なっています。

 この問題をクリアし、新幹線を走らせながら本州と北海道の物流を確保する、いわば「北海道新幹線の影の立て役者」とも言える車両が2014年10月16日(木)、東京都府中市の東芝府中事業所から北海道函館市へ向けて旅立ちました。

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埼玉県の大宮駅を発車し、東北本線経由で北海道へ向かうJR貨物のEH800形機関車(赤い車両)。

 その車両の名前は「EH800形電気機関車」。新幹線対応に改造された青函トンネルでも貨物列車が走れるよう、開発された機関車です。

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