銚子の元丸ノ内線車両が引退 運転士2人が同時に運転する珍しい方法で

2人の運転士が同じ列車を同時に運転?

 この銚子電鉄デハ1002の引退にあたり、同線ではそれを記念した列車が運転されるのですが、この列車、いまではかなり珍しい形で運転されます。同じ列車に2人の運転士が乗務するのです。操作するのは1人でもう1人は指導役、だとかではありません。2人とも同時に運転台のハンドルを握り、列車を運転するのです。

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丸ノ内線カラーのデハ1002と連結した銀座線カラーのデハ1001(画像:銚子電鉄)。

 銚子電鉄には今回引退するデハ1002のほか、同様に元営団地下鉄2000形として銀座線を走っていたデハ1001という車両があります。

 この2両を連結して走らせる場合、普通なら運転士は1人だけと思うでしょう。運転士が先頭の運転台で操作をすれば、後ろに連結されている車両にもそれが伝わり、列車全体が加速も減速も連動する形で走ります。

 しかし銚子電鉄デハ1002、1001の場合、それができません。その車両の運転台から操作できるのは、その車両だけ。2両連結で走らせたい場合は各車両に運転士が乗務する必要があり、警笛などを合図に、別々の車両に乗った2人の運転士がその車両の運転台で同時に加速、減速の操作を行います。

 こうした運転方法を「協調運転」といい、現在の日本では非常に珍しいものです。

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コメント

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4件のコメント

  1. 昔の電車や気動車(機械式気動車)は総括制御が出来なかったので、2両以上の連結運転の時は必ず運転手が夫々の車両に乗って、汽笛を合図に発車した。
    上手くいけば❝名人芸❞だが、気動車の場合、タイミングを誤るとエンストを起こす。
    1984年に廃止になった鹿児島交通枕崎線の気動車もそうだった。

  2. なぜだろう?この車は元々営団地下鉄では6両編成で運転されていて、総括制御もできたはず。
    銚子電鉄に移籍する際にわざわざその機能を取り外したのだろうか。だとしたらもったいない事だ。

  3. 総括制御と協調運転は違う。今回は協調運転ではない。調査不足だ。

  4. 運転手が各車両に乗って運転するのは珍しくはありません。総括制御ができないからです。
    現在、大井川鉄道の蒸気機関車の牽引する列車がありますが、客車が4両を超えた場合は蒸気機関車のけん引力が不足するので、一番後ろに電気機関車を連結して押しています。
    過去のディーゼルカーも液体変速機が開発される前は、タイフォンを合図にギァチェンジしていました。