秋田の名物駅弁「鶏めし」 立ち往生した寝台特急「トワイライト」乗客を癒す

札幌発大阪行きの豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」が青森・秋田県境で雪のため立ち往生して15時間以上遅れ、2泊3日で終点へ到着。そんな思わぬトラブルに見舞われた乗客を、秋田の名物駅弁が癒しました。駅弁は旅情を味あわせてくれるほか、このような災害時、しばしば活躍しているようです。

つつがなく行われた「駅弁支援」

 さて「トワイライト」が立ち往生し、急遽その乗客のため多数の「鶏めし」を調理することになったわけですが、食材的にも時間的にも難しくなかったのでしょうか。

Large 20150204 01
秋田県大館市は「忠犬ハチ公」の故郷。駅前にその銅像と花善の店舗(左奥)がある(2008年9月、恵 知仁撮影)。

 調整元の花善に伺ったところ、こうした事態を想定しているわけではないものの、食材の仕入れには余裕を持たせているので、200から300食程度ならご飯を炊く時間があれば大丈夫とのこと。またこうしたケースはかつて寝台特急が盛んに走っていた時代、冬場では珍しくない話だったといい、今回も朝の8時ごろに注文を受けたのちスムーズに調理を進め、予定通り乗客へ駅弁を届けることができたそうです。

 また「駅弁資料館」館長の福岡さんによると、阪神淡路大震災で岡山の駅弁業者が駅弁を送った、東日本大震災で仙台の駅弁業者が被災者支援のためフル稼働したなど、災害時に駅弁が活躍することはしばしばあるとのこと。今回の「トワイライト」立ち往生支援についても日常業務の範囲内で、「それがつつがなく行われたのではないか」と述べています。

 ちなみに福岡さんによると、かつて東北地方では同じ駅に複数の駅弁業者が入ることが多かったといい、その理由として一説には、こうした雪害によって列車がストップした際の食料供給を考えたため、とも言われているそうです。

【了】

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス