活用されない地方の高速道路 イタリアにあるヒント
高速道路で「富の再分配」
過疎地で有料区間を走るのは、観光客を中心とした長距離利用客ばかりで、地元のクルマは滅多に走りません。観光振興に役立つのは間違いないですが、それだけではせっかくのインフラがあまりにも、もったいないです。
私は以前から、高速道路は交通量に応じて5段階程度(無料・3割・5割・7割・現状)に料金を設定すべきだと主張してきました。交通量が少ないほど安く、多いほど高くするのです。そうすれば過疎路線は活用され、混雑路線は、たとえば混雑時間帯を現状より値上げすることで交通が分散されるほか、過疎路線値下げの原資も捻出できます。一石二鳥ではないでしょうか。
イタリアも高速道路有料制を採っていますが、ローマより南の貧しい地域は大部分が無料です。これは一種の「富の再分配」です。
先述の新直轄路線も考え方は近いですが、日本は高速道路料金が先進国のなかで飛び抜けて高くなっています。そこで「有料か無料か」の二者択一ではなく柔軟に、もっときめ細かく設定するのが望ましいと、そしてこれによって「高速道路の富の再分配」を全国規模に拡大すべきだと私は考えています。
少なくとも暫定2車線区間は、制限速度が低く利便性が大幅に劣るのですから、まずはその値下げから始めるべきでしょう。
【了】
Writer: 清水草一(首都高研究家)
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で、首都高研究家/交通ジャーナリストとして活動中。
同感です。特に他の高速道路と連結していない高速道については全線開通するまでは無料にすべきと思います。5キロや10キロずつちびりちびりと建設される道路については料金に対して時間短縮があまりにも少ないといえます。
国道246号線の沼津~御殿場間も、見通しが良い道なのに並走している東名高速道路がある為か、信号が青になると先の信号が赤になり、スムーズに走らせないように止まらせている印象を受けます。
高速道路も料金の設定で車の流入をコントロールできるので、時間や交通量により変えていっても良いと思います。
私横須賀市に住む自営業者で、年間4万キロ首都圏を走って、高速代70万円位架かっています。
清水草一様の首都高に対するコメントに共感して、ココに来ました。
ガソリン車ですので、民主党のガソリン暫定税廃止等に期待していましたが、反故にされました。
が、トヨタからプリウスと言う救世主に代替して、年間60万円のガソリン代が25万円に成りました。
買う時に「バッテリー交換が高いぞ」と、トヨタ以外の営業に脅かされましたが、24万キロ以上走ってバッテリー問題なしです。
同じペースで使用の前車では、ブレーキパッド4回・ローターも1回交換した時期です。
バッテリー交換しても20万位ですから、本当に神様仏様プリウス様です。
フェラーリ乗っている方から見たら、5000回転(BLITZのモニター付けました)位しか回らない1500ccでは?
首都圏近郊とか確かに田舎より高いから、もう少し頭を捻ればたどり着きそうなはずなのに、確かに今の高速料金は残念です。
地方の国道の平均速度が60/kmって、確実にスピードオーバーじゃん!
同感です
高速道路の料金が高すぎる
柔軟な料金体制は良い案だと思います
国土交通大臣にお願いしたい。
高速料金を下げると利用者にとってはメリットがありますが、地方の公共交通機関がダメージを受けるために躊躇しているのではないかと思います。
高速道路の料金が無料または安い欧米では、鉄道での旅客輸送のシェアは日本よりも低くなっています。高速道路の料金を下げる原資があるなら、ヨーロッパのように公共交通機関にもっと税金をつぎ込んでほしいという話が必ず出ます。
道路は線路ほどには維持の水準が高くなくても良く、ドライバーが自分の車を自分で運転するので、高速道路の場合は借金と利子の償還が済めば料金の水準を下げることができますが、鉄道は一定の経費がかかるため、料金水準を下げるわけにはいかず、旅客の少ない地方路線であれば、逆にもっと値上げをしないとやっていけないのが現状です。異なる交通モード間のバランスをどう取るかが、高速道路の料金を決める際の課題になります。今の高速料金はガソリン代を加えると一人分の新幹線代より少し高くなるぐらいの水準に設定されています。
地方に住んでいると、節約志向になって高速道路も公共交通機関も滅多に使わない。車で一般道を走るだけ。
一般国道をすべて、立体化、高速化すれば、工事業者も莫大な利益が見込めるし、工事後は国民が便利さを享受できる。
もちろん無料でなくては意味がない。ハワイのハイウェイのように、出入り口もたくさん作れる。