120年の歴史で初 西武特急「未踏の地」へ 沿線はサプライズ

臨時特急電車で感じた「優越感」

 この臨時特急電車では、次のような変わった車内放送も行われました。

「皆さま、この電車はまもなく、西武新宿線と西武池袋線の結節点である所沢駅を通過いたします。本日のようにお客さまが乗車された電車が所沢駅を通過するのは、大変珍しい光景です。ご乗車の皆さまにおかれましては、ぜひとも『所沢駅を通過する』という優越感に浸っていただきたいと思います」

 西武の主要2路線が接続し、全定期旅客列車が停車。そして西武鉄道の本社がある所沢。それを通過するという珍しい出来事から生まれたこの放送に、車内では笑いが起きていました。

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国分寺駅でJR中央線の電車と出会う。JRホームにも西武国分寺線の「初」を記録する人が(2015年3月21日、恵 知仁撮影)。

 ちなみにこの臨時特急電車は本川越駅を発車し、所沢駅を優越感に浸りながら通過。東村山駅から国分寺線へ入って行き止まりの国分寺駅(下車不可)で折り返し、再びの東村山駅から今度は西武園線へ進入。行き止まりの西武園駅で「撮影タイム」が設けられたのち、みたび東村山駅を通ってもう一度、所沢駅を優越感に浸りながら通過。通常は営業列車が停まらない南入曽信号場で時間調整をしたのち、本川越駅へ戻っています(臨時特急電車は午前と午後で1便ずつ運行)。

 またこの臨時特急電車への乗車には、3月7日(土)に360セット限定販売された「西武鉄道 国分寺~本川越間 開業120周年 記念切符」が必要でした。この記念きっぷ、臨時特急電車のチケット2人分ほか記念アルミプレートや1日フリー乗車券6枚などがセットになった充実の内容で、1セット1万2000円ながら発売当日に完売しています。西武鉄道広報部の高橋さんによると、1万2000円という価格は「120周年にちなんだもの」だそうです。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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コメント

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1件のコメント

  1. なぜ最近の西武鉄道で柔軟な取り組みができるようになったのか、興味がある。
    プロジェクトの構想から実現までが早いし、ユーモアが感じられる。末端に裁量が与えられている気がする。