ウィラーの挑戦 海外のノウハウが日本の地方交通を変える?

京都府北部などを走る第三セクター鉄道、北近畿タンゴ鉄道の運行を引き継いで4月1日にスタートを切った「京都丹後鉄道」。運行を担う会社が高速バス大手、ウィラーグループという点が注目を集めていますが、同社は鉄道の運行だけに留まらず、海外のノウハウも取り入れ、より大きな視点で地方の公共交通に変化を起こそうとしているようです。

「車より便利な公共交通ネットワーク」とは?

 丹鉄は、単に鉄道の運行を引き継ぐだけでなく、鉄道を基軸とした「高次元交通ネットワーク」の実現というビジョンを掲げています。開業式典で村瀬社長は「まず地元の方が利用できる交通に変えていくことをしっかりとやっていきたい」とあいさつ。そして「この地域(丹後)にはバスや船といろいろな交通手段がありますが、こういった公共交通をしっかりネットワーク化し、車を利用するより公共交通のほうが便利に、車を運転できなくなっても便利に移動できる仕組みをつくっていきたいと考えています」と述べました。

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「京都丹後鉄道」のデザインに変わった福知山駅の入口と、ウィラー・トレインズの村瀬茂高社長(2015年4月、小佐野カゲトシ撮影)。

 ウィラー・トレインズが海外のノウハウを取り入れる狙いは、このような「車を使うより公共交通が便利になる仕組みづくり」にあるようです。村瀬社長は「フランスは人口が15万人くらいの街でも公共交通がしっかりあるんです」と、同国の地方公共交通の充実ぶりを指摘します。そして、フランスでは「この20年でマイカーから公共交通に乗り換えた人の割合が非常に高い」ことから、なぜそうなったのかなどのノウハウを学び、丹後エリアで「交通とまちづくりの一体化」の実践を目指していくといいます。

 ほかの交通機関との連携について、村瀬社長は「我々だけでなく、地元の交通事業者と勉強会などを行いながら仕組みをつくっていきたい」と述べ、現時点でまだ具体的な動きは見えていません。ですが、例えば海外の公共交通ネットワークでは、同じエリア内の交通機関がチケットなどを共通化し、スムーズな乗り継ぎを可能にすることで、地域全体の利便性を向上した例などが見られます。海外のノウハウを学んだ同社が、今後どのような展開を見せるかが注目されます。

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