奥山清行氏が語るカーデザイン、そして山手線から中吊りをなくす意味

キレイな絵を描けるだけでは価値がない

 トークショーでは一般参加者からの質問に奥山さんが答えるという企画も行われ、現在の「カーデザイン」について、また「鉄道車両デザイン」についても語られています。

「エンツォフェラーリ」については、「実はあの車、最終案は15分でできたんです。僕が温めていたデザインがダメ出しされて、15分で用意できなければダメだと言われ、引き出しにしまっていたもうひとつのデザインを元に、すぐに仕上げたんです。それでギリギリOKが出たんですよ」という裏話が披露されました。

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奥山さんが手がけ、購入した「ジュリエッタ」のスペシャルモデル「ビアンカ」(2015年4月12日、下山光晴撮影)。

 自動車の今後については、「これから10~20年で革新的な技術が出てきます。自動操縦もそうだし、素材に関しても二酸化炭素の排出量を考えるともっと軽くならないといけないですね。そうしたなか、クルマは面白くなくなるのかというと、僕はそう思いません。自動操縦が出てくると、もっと面白くなると思っています。例えば、移動のクルマとガレージに入れておいて日曜日に乗るクルマのように分かれるかもしれません」と予測していました。

 いまのカーデザイナーに求められることは、という質問に対しては山手線で今秋登場する予定の新型車両E235系に触れられています。

「『デザイン』という仕事で、いい絵を描いてキレイなものを作るだけでは、クライアントにとって価値はありません。もうすぐ出ると思うのですが、僕は新しい山手線のデザインもしています。その山手線で僕が一番やりたかったのは、車内の中吊り広告を全部取り払うこと。あれをやることで空間が広くなるんですよ。そして一度掲示した紙を長く掲示しておくのではなく、画像やアニメーションなどに変えると、実は広告収入も上がるんです。そういうものを含めて全体をデザインするということがいま、すごく重要です」

「デザインの意味」についてそう熱く語る奥山さんに、満員の参加者は一心に耳を傾けていました。

【了】

 
    
 
    

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