西武、夜行列車を運行 私鉄では特にレア

西武鉄道がこの夏、「夜行特急ツアー」を実施すると発表しました。同鉄道は、全路線を合計しても旅客営業キロは176.6km。どこに、何を目的に「夜行特急」を走らせるのでしょうか。

西武では「復活」 私鉄夜行列車の特徴

 この「夜行特急」が運転される池袋~西武秩父間は76.8km。通常の特急なら、所要時間は1時間20分程度です。しかしこの「夜行特急」は目的地へ早く着く必要性がないため、池袋駅を0時29分発車し、西武秩父駅には2時40分の到着。通常の特急よりゆったりしたダイヤで運行されます。

 私鉄は営業距離が短いことから夜行列車が運行される例が少なく、現在はほかに東武鉄道が尾瀬観光、またスキー客向けに、浅草駅(東京都台東区)から会津高原尾瀬口駅(福島県南会津町)まで期間限定で運行しているのみです。こちらも西武の夜行特急と同様、乗車にはバスなどがセットになったツアープランへの参加が必要で、今夏は浅草駅23時55分発、会津高原尾瀬口駅着3時18分のダイヤで運行されます。

 ちなみに西武鉄道によると、同社の夜行特急運行は今回が初めてではないとのこと。1969(昭和44)年に西武秩父線が開業してから数年間、山岳夜行特急「こぶし号」を運転したことがあるそうです。登山者の利便性向上を目的にした列車で、今回と同じく池袋駅から西武秩父駅まで運行されています。

 このように私鉄の夜行列車は、遠隔地への移動ではなく、時間を有効活用して朝イチからレジャーを楽しむために運行されるのが特徴です。

【了】

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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