消えゆく4駆の代名詞「パジェロ」 その愛された理由

「パジェロ」人気を支えた“選択肢”

「パジェロ」の人気を支えた理由に、バリエーションの豊富さも挙げられるでしょう。ひと回りサイズが小さい「パジェロ・イオ」や軽自動車の「パジェロ・ミニ」など、「パジェロ」の持つイメージはそのままに、車体の大きさや装備・価格帯で多くの選択肢があったのも大きな魅力でした。

「パジェロ・イオ」に10年以上乗ったという60代男性は、「『パジェロ』が欲しかったが自宅のガレージに収まらなかった。しかしあの頑丈そうな外観と走破性に惹かれて、『パジェロ・イオ』を選びました」と話します。

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4代目となる現行モデルの「パジェロ」。2006年に登場(写真出典:三菱自動車)。

 現在の三菱自動車は、ほかのメーカーと同様にエコカー分野へ注力。「パジェロ」のようなSUVにもその動きは波及し、同社の「アウトランダー」にはコンセントから直接バッテリーに給電できるPHEV(プラグイン・ハイブリッド)モデルが設定されています。

 この「アウトランダーPHEV」はヨーロッパで販売が絶好調。今後は研究開発費をそちらに配分し、“エコなSUV”で世界市場を勝ち抜くというのが三菱自動車の戦略でしょう。

 報道の通り「パジェロ」の新規開発が中止されるならば、「パジェロ」という歴史はいったん終わりを迎えるかもしれません。しかし、同様に幅広く愛される三菱自動車らしいクルマが、エコカーとして再び登場しないとも限りません。その誕生に期待したいところです。

【了】

Writer: 大西紀江(ライター/編集者)

静岡・伊豆出身のライター、編集者。乗りものオタクの総本山ともいうべき某出版社の編集を経て、フリーランスに。以来、自動車を中心に模型から時計まで、幅広く執筆&編集を手掛ける。象の調教師の免許あり。

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コメント

4件のコメント

  1. アウトランダーPHEVが売れ始めた時点で営業サイドでもパジェロの将来は決まっていたような。
    日産もエクストレイルが売れてテラノが消えたように古くてハードな「四駆」より街中でもそんなに違和感のない「SUV」の方が売れている。
    この傾向は恐らくこの先も変わらず、ハードなものを求めるユーザーはアウトランダーやエクストレイルをチューニングするようになるだろう。

  2. 中途半端なラグジュアリー路線のパジェロになっていったので人気がなくなった部分もあるのでは。
    大きく重くはランクルだけで十分です。

  3. ランサー・エヴォリューションに続いてパジェロも開発中止とは…。
    ハード・クロス・カントリーはレーシング用スポーツモデルと共に、自動車の応用のみならず基礎技術をも支えている車なのですが…。
    三菱自動車の基礎技術は、パジェロとランサー・エヴォリューションが支えていたといっても言い過ぎではありません。
    正直言って、がっかりします。もっとはっきり言えば、三菱自動車に失望しています。
    三菱自動車のこれからはどうなるのでしょうか…。

  4. パジェロがモノコックボディーを選択した時から、
    ランクルの敵は国内にはなくなった。
    バブルの時にちやほやされて、
    ベビーデューティの格好をしたデートカーになってしまった。