新幹線初の客室常時録画スタート 今後、新幹線の標準仕様に?

運転台でも進む防犯カメラ関係の改修

 こうした客室内の常時録画と共に今後、JR東海は防犯カメラのシステムについて改修を進めていく予定です。

 JR東海の新幹線車両ではこれまで、N700AとN700系が乗降用ドアのあるデッキ部分などに防犯カメラを備えていました。

 この以前から搭載されていた防犯カメラについて、その映像を運転台や車掌室に表示することができたのですが、セキュリティ上の観点から、表示には乗務員による複数回の操作が必要でした。それを車内の非常ブザーが押されると同時に、簡単な操作で運転台などへ映像を表示できるよう、変更するものです。これにより、乗務員がより早く的確に動けるようになるといいます。

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非常ブザーが押された際、運転台のモニタなどで防犯カメラの映像を簡単に確認できるよう改修される(2015年2月、恵 知仁撮影)。

 今回、客室内へ新たに導入された常時録画の防犯カメラも、非常ブザーが押された際に簡単な操作で乗務員が映像を確認できる仕組みです。またJR東海のN700AとN700系は今後、客室内と通路への増設により、1編成16両で合計105台の防犯カメラが搭載されるようになります。

 なおJR東海は録画した映像について、「厳重なセキュリティ管理のもと、使用目的を限定する」としています。

【了】

Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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