日本の道路事情にピッタンコ!? 旧型「ミニ」生産終了から四半世紀 なぜ高値安定なのか?

生産終了から四半世紀近くが経過してもなお、人気の衰えることのないクラシック(BMC)「ミニ」。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか。じつは調べれば調べるほど、日本の道路事情にジャストフィットしたコンパクトカーでした。

英国発のクラスレス小型車として世界中で大ヒット!

 しかし、デビュー間もない頃のクラシック「ミニ」は、当時としては斬新すぎるデザインから人々の目には奇異に写ったようで、販売の滑り出しは芳しいものではありませんでした。

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「ミニ」の生みの親であるアレック・イシゴニス(画像:Birmingham Museums Trust CC-BY-SA 4.0)。

 しかし、このクルマの合理的な設計が認められるようになると、上流階級やインテリ層がこぞって買い求めるクルマになったのです。こうして名車として評価されると、大衆にも受け入れられるようになり、まさに「女王からメイドまで」と言われるほどのイギリス車には珍しいクラスレスカーとして人気モデルとなりました。

 クラシック「ミニ」は輸出も好調であり、第二次世界大戦後の高度経済成長期を迎えたフランスなどの西欧諸国でも売れるようになります。結果、イタリアではイノチェンティ社によるライセンス生産まで行われました。日本では1960年代から輸入が開始されますが、本格的なブームは1980年代末~1990年代初頭のバブル景気の頃で、最盛期にはイギリスの販売台数を上回るほどの人気を日本で博します。

 ただ、日本でクラシック「ミニ」が高い人気を保っているのには様々な理由があります。

 理由のひとつ目はキュートなデザインです。イシゴニスは大衆ウケを狙ったわけではなく、冷徹な合理主義に基づいて「ミニ」を設計したわけですが、その独特の個性が時間の経過とともにキャラクター化して、多くの人々に愛されるようになったといえるでしょう。

 ふたつ目はサイズです。日本の軽自動車とほとんど変わらないサイズの「ミニ」は、狭い道の多い日本でも取り回しが良く、スペースに制限がある都市部の駐車場でも難なく駐車できるというメリットがあります。

【まるで間違い探し!】これがイタリア生まれの「ミニ」です(写真)

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