「ここ有料道路だったの!?」がやけに多い“千葉県”なぜ? 今やフツーに使ってる“実は神ルート”な道たち

有料道路として開通し、長い年月をかけて無料開放された一般道が特に多いのが、千葉県です。一般道になるとその存在は埋もれがちですが、その道路がいかに恩恵をもたらしているか、改めてわかるかもしれません。

勝浦有料道路(2008年4月無料化)

 南房総のリゾート地として名高い勝浦市の市街地を山側にバイパスする道路として1978年に開通した道路が「勝浦有料道路」です。

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中央の高架が勝浦バイパス。海沿いから分岐して山側へ通じる(画像:PIXTA)。

 ただ実際の時間短縮効果はそれほどでもなく、多くのクルマが市街地を抜ける旧道を選んだため、収支は不調のまま償還期限の30年を迎え、無料開放されました。現在は国道128号「勝浦バイパス」となっています。

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 千葉県にはこのほかにも多く無料開放された有料道路が存在し、また現在も料金徴収を続けている道路もあります。これの背景には、千葉県が“山がちの房総半島”“利根川、江戸川などの大河の流域”という特有の地勢から、時短効果を目指す道路が建設費のかかるトンネルや橋に頼らざるを得ないといった事情があると思われます。

 なおいくつかの有料道路は「料金所の迂回」により通行料金の支払いを免れることができますが、多くのドライバーがそうした行動を取った場合、収支の悪化から本来の利便性を発揮できないまま無料開放が遅れ、最終的に税金で尻拭いするという決着になりがちです。

 一方、流山道路のようになかば“強制的”に料金徴収ができる道路であれば、早期の無料開放が実現し、多くの人がその恩恵に預かることができます。

 これはいつの時代にも解決が困難な、難しい問題だと言えそうです。

【ここ有料だったの!?】今じゃ信じられない千葉の「元有料道路」(地図/画像)

Writer:

1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。

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コメント

2件のコメント

  1. 千葉と茨城を繋ぐ新大利根橋(県道47号)も以前は有料でしたね。

    今じゃ考えられません。

  2. 更にさかのぼると、館山市下町交差点から南房総市和田町までの約46kmの海岸線の道路が「房総フラワーライン」と呼ばれ、その名の通り四季の花々が咲きほこる海岸線沿いの道路は昔は千葉県の公社による有料道路で、内房側の「第一フラワーライン」と外房側の「第二フラワーライン」に分かれていたと記憶しております。

    この沿線では、サーフポイントも多いですが、これからの寒い時期でも南房総市の白浜町、千倉町、和田町などでは有料ですが安価で花持ちの良い路地花の摘み取りが出来る農園が有りますので、海や花々を見ながら美味しい海鮮の店を探すドライブもおすすめです。

    ただし、花摘みは天候等により開始と終了時期が変わるのでご注意下さい。例年だと1月から3月のお彼岸の頃までで、その後は田おこしのために花はつぶされます。

    ルート等は、千葉県のホームページから房総フラワーラインで検索して下さい。