「最強戦闘機」F-15、実戦配備40周年 いまだ空中戦の被撃墜ゼロ

F-15、高性能の代償

 F-15はこれら“高性能の代償”として、あまりに高価(当時でおよそ3000万ドル)な機体になってしまいました。

 しかし、1982(昭和57)年にレバノンで発生したベッカー高原上空戦では、イスラエル空軍機のF-15がシリア空軍機を40機も撃墜し、2人の「エースパイロット」が誕生。また1991(平成3)年の湾岸戦争では、アメリカ空軍とサウジアラビア空軍のF-15がイラク軍機を39機撃墜しており、その価格に見合った性能を発揮しています。

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強力なエンジンを2基搭載し、高い機動性を発揮するF-15(2004年、関 賢太郎撮影)。

 2016年現在、F-15の撃墜記録は117機です。対し、空中戦における被撃墜数はなんと「ゼロ」。地対空ミサイルや高射砲に撃墜された記録はあるものの、F-15は航空機同士の実戦で一度も撃墜されたことがなく、その無敵の活躍によって「最強戦闘機」の名を不動のものにしたのです。

 F-15の総出荷機数は、三菱重工におけるライセンス生産機(航空自衛隊向けF-15J)も含め1500機を突破。三菱重工での生産は終了しましたが、F-15を開発した旧マクダネル・ダグラス社のセントルイス戦闘機工場を引き継いだボーイング社では、現在も対地攻撃能力を強化したF-15E「ストライクイーグル」を、輸出向けに生産し続けています。

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コメント

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3件のコメント

  1. 「master armがgardされてるのにミサイルが発射された!」
    いつものACM訓練だったあの日、航空自衛隊で「戦後初めて有人機を撃墜した男」と「創設以来、初めて撃墜された男」が誕生した。

  2. F15がF22との訓練でワンサイドキルでガンガン落とされる現実を知ってるのに
    あえて無視してるのは何でや。今となっては「最強では無い」は確定した事実だろ。

    • 最後に’「最強戦闘機」ではないかもしれません。しかし今後も「強い戦闘機」であり続けることは十分に可能です’と書いてあります.
      タイトルだけしか見てないとか,無いですよね.