今までのミサイルと全然違う!? 北朝鮮の新型「極超音速滑空兵器」が超厄介なワケ 日本も“切り札”の開発進めてます!
2025年最初のミサイルとして、北朝鮮が極超音速兵器なるものを発射しました。果たしてこの「極超音速兵器」とはなんなのでしょう。現状、迎撃困難といわれる理由や対抗策もあわせ解説します。
北朝鮮が発射した新型兵器とは
北朝鮮の国営メディアである朝鮮中央通信は2025年1月7日、北朝鮮ミサイル総局が新型弾道ミサイルの試射を実施したと発表し、あわせてその際の画像も公開しました。ミサイルが発射されたのは1月6日で、朝鮮中央通信によると、これは新型の極超音速兵器だといいます。
極超音速兵器とは、速度マッハ5以上で飛翔する兵器のことで、これには「極超音速滑空兵器(HGV)」と「極超音速巡航ミサイル」という2種類が存在します。
HGVは、弾道ミサイルの弾頭部分に工夫が加えられたもので、ブースターから切り離された後に弾頭が高度を上下させ、グライダーのように軌道を変更しながら滑空して飛翔します。一方で極超音速巡航ミサイルは、ブースターによって加速したのち、内部に組み込まれたエンジンで燃料を燃焼させることで飛翔します。
今回、北朝鮮が発射したのは前者、つまりHGVの方です。
北朝鮮の発表によると、移動式発射装置(TEL)から発射された新型ミサイルは、ロケットブースターで加速後に弾頭を分離し、「マッハ12で1次頂点高度99.8km、2次頂点高度42.5kmを記録」して1500km先の目標水域に着弾したとのこと。つまり、分離された弾頭がまずは高度約100kmに到達し、そこから下降と再上昇を行って高度約40kmに到達、その後滑空しながら1500km先に着弾したというわけです。
ただし、韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が主張する2次頂点高度と飛翔距離は欺瞞であるとの見方を示しており、今後の分析が注目されるところです。
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