原付・バイクの輸出「全面禁止」に ロシア等向け制裁強化 戦争の道具になっていた!?しかし車はほぼ“手つかず”

ロシア等に向けた原付を含むバイクの輸出が中古・新車含め全面的に禁止となります。日本で買い付けられたバイクは、ロシアにわたり、戦争の道具になっていた可能性があります。一方、クルマについては“ほぼ手つかず”状態が続きます。

新たに3か国の特定団体も対象に

 輸出貿易管理令などの改正は、ロシアとベラルーシだけではなく、第三国にも及んでいます。

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2024年12月13日の首脳テレビ会議で、ウクライナを含む欧州、中東、インド太平洋の安全保障について、G7で結束して連携・協力したいと話し、2025年1月に追加制裁を閣議了解した石破首相(中島みなみ撮影)。

 これまでは輸出経由地としての実績があったアラブ首長国連邦、中華人民共和国、カザフスタにある軍事関連団体などの16の特定団体への輸出が禁止されていました。これに加えてキルギス、タイ、トルコにある特定団体も指定し、6か国の団体が対象になりました。

 この措置は国を対象にするものではなく、第三国にある特定団体を輸出禁止団体として指定し、迂回輸出を阻止するものです。1月中に6か国にある合計47団体が輸出等禁止の対象になります。

 武藤容治経済産業相は1月10日の閣議後会見で追加制裁について、次のように話しました。

「G7首脳会議の合意を踏まえて本日閣議決定した。1月23日に施行する。今後とも国際社会と連携しながら、ロシア制裁の実施に万全を期す」

【ロシアに横流し団体も?】これが「新たな輸出禁止措置」の内容です(画像)

Writer:

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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