運賃表に“金額空欄”のナゾ駅発見 東武のお膝元で東京メトロが管理する「押上駅」4番線に見る“境界らしさ”
東京メトロ半蔵門線と東武スカイツリーライン(伊勢崎線)が乗り入れる押上駅は、両社の境界駅でもあります。1番線と4番線にはそれを示す標示が。また、券売機の運賃表は、わけあって値段が空欄の駅が存在するなど、ユニークな見どころが複数存在します。
東京メトロが管理する押上駅
異なる鉄道会社の電車が相互に乗り入れる直通運転。鉄道会社の境界となる駅では、そこだけで見ることができるおもしろい光景が広がっています。
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押上駅(東京都墨田区)は、東京メトロと東武鉄道、京成電鉄と都営地下鉄の直通運転の境界駅です。このうち今回は、東京メトロ半蔵門線と東武スカイツリーライン(伊勢崎線)が乗り入れる押上駅を見ていきます。
同駅は東京メトロが管理しており、ホームやコンコースの発車案内、ホームドアなども東京メトロ仕様です。駅名標も東京メトロのデザインが採用されており、駅ナンバリングは東京メトロ半蔵門線の「Z14」と東武スカイツリーラインの「TS03」を併記。このあたりは、ほかの会社境界駅と同じような印象です。
ホームは島式2面、線路は4本で1~4番線が振られています。1番線は東武からメトロへの直通、2番線と3番線は折り返し、4番線はメトロから東武への直通の電車が発着しています。
このため番線標は、4番線のみに「東武スカイツリーライン」の文字が表記され、1~3番線は「半蔵門線」や「東急線直通」を表記。方面別としてはシンプルに区分けされていると言えるでしょう。
ちなみに1番線と4番線の5号車3番ドア付近の壁には「財産境界 東京地下鉄株式会社 東武鉄道株式会社」とそれぞれのキロ程が書かれた境界の目印が掲出されており、この箇所のまくら木の間には、ここからメトロ線、ここから東武線ということも示されています。
そうこうするうちに、3番線に押上止まりの電車が半蔵門線からやってきました。折り返し東急田園都市線直通・中央林間行きとなるこの電車は、東武の50050型電車で運転されています。押上の次は曳舟で自社の東武管内に入りますが、それを目前にして折り返すのです。
東京メトロの乗務員さんが乗り込んだ東武50050型は、東急の行き先を表示しながら、メトロ仕様の発車メロディが流れ、半蔵門線カラーのホームドアが閉まると発車していきました。境界駅ではあるあるの光景ですが、改めて見ると情報量が多いですね。
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