「日本最長の地下鉄」延伸なるか? “鉄道空白地帯”解消へ正念場 区が基金積み増し、新駅まちづくりも推進

最終的には埼玉まで伸びる?

練馬区が大江戸線延伸の取組みを推進中

 東京都練馬区はこのほど、来年度(2025年度)の当初予算案を公表しました。都営地下鉄大江戸線の延伸事業計画の確定に向けた取り組みや、新駅予定地周辺のまちづくりなどを推進する予定です。

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都営大江戸線で使われる12-000形電車(画像:photolibrary)。

 大江戸線の延長は40.7kmにおよび、現時点では日本最長の地下鉄となっています。国の新たな鉄道整備の方向性を示す「交通政策審議会答申」において、大江戸線は、光が丘駅から大泉町・大泉学園町を経由し、JR武蔵野線の東所沢駅方面への延伸が想定されています。

 東京都は同答申に示された路線について、2022年2月に公表した「『未来の東京』戦略version up 2022」で、調整が整った路線から順次事業に着手していく方針を示しており、大江戸線延伸に関しても「事業化について協議・調整を進める」としています。2023年3月には、東京都副知事をトップとする「大江戸線延伸にかかる庁内検討プロジェクトチーム」が設置されて検討が進んでおり、今年度末には事業計画素案が取りまとめられる見込みです。

 都内の延伸部では、練馬区内に土支田駅、大泉町駅、大泉学園町駅の3駅(いずれも仮称)が新設される計画。延伸について練馬区は、「鉄道空白地域を改善し、区が更に発展するために欠かせない、必ず実現しなければならない事業」としています。

 区は来年度、都が進める鉄道事業許可の取得に向け、国との協議に協力する方針。当初予算案では延伸推進基金30億円を積み増し、累計で110億円とします。今後も計画的に積み増すとしています。

 新駅周辺のまちづくりには2899万円を計上。大泉学園町駅や大泉町駅の予定地周辺で、利用者の増加につながるまちづくりの検討が進んでいきます。

 大泉学園町駅予定地周辺では、駅前広場の整備や、敷地の共同化などが想定されており、引き続きまちづくりの検討が進められる見込み。大泉町駅予定地周辺では、補助230号線の整備に合わせ、駅周辺道路の再編や駅前広場整備などの基盤整備に向けた検討が実施される予定です。

【画像】そこか!これが大江戸線の延伸ルートと新駅の位置です

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