「ここは外国か?」スキー人気で価格高騰 インバウンドがまだ知らない北の大地の“激安スキー場”たち
今や世界中から注目を集める日本のスキー&スノーリゾート。特に北海道はインバウンドが押し寄せ、宿もリフトも食事も価格が高騰する場所がある一方、まだまだ地元客も気軽に楽しめるスキー場も存在します。
ほろたちスキー場(幌加内町)
北海道でも有数の豪雪地帯、幌加内町にあるローカルゲレンデがこの「ほろたちスキー場」です。ペアリフト1本の小さなスキー場ですが、そのポテンシャルは旭川市街から雪深い江丹別峠を越え、1時間かけてくるだけの価値を持っています。
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そのペアリフトは全長700m弱で、山頂駅から真っ直ぐに滑り降りる「からまつコース」は、滑走距離800mほどですが、スキー場スタッフの圧雪のスキルは高く、最大斜度26度、平均斜度15度というスペック以上の爽快感を、コース幅いっぱい使って味わえます。
初級者向けの「林間コース」は、最後にやや急に落ち込むというレイアウトで、ゲレンデボトムから見ると「こんな急斜面、滑れるかな」と怖じ気づくビギナーもいるかもしれません。
しかし本州の標高の低いスキー場と比べ雪は格段に軽く、ターンも楽ですし、スピードコントロールに苦労することもありません。実際に滑ってみると、案外イージーで、自分が数段レベルアップしたように感じるはずです。
またこのスキー場のもうひとつの魅力は、多く残された「非圧雪エリア」です。降雪直後の朝イチは、滑り慣れた人にとって深いパウダースノーで底付きのない浮遊感を味わえる天国になります。
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以上、旭川エリアの“穴場スキー場”3か所をご紹介しました。これらのスキー場では現在、インバウンドのスキーヤー、スノーボーダーを見かけることは多くありませんが、これまでもそうしたスキー場が海外から突然注目を集め、大人気になったという例はいくつもあります。思う存分楽しむなら、今がチャンスかもしれません。
なお旭川まで、羽田からの航空運賃は、早めに手配すれば往復ひとり2万4000円ほど。旭川市内のビジネスホテルは2名1室1万円前後で宿泊可能です。2泊以上であれば、レンタカー代を含めても、ホテル代やリフト券代が値上がりを続ける本州のリゾート地のスキー場とほぼ同じ、もしくはそれ以下の予算で楽しめることも付け加えておきましょう。
※各スキー場の情報、リフト券代などは2024-2025シーズン時点のものです。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。
日本はスキー場が世界で最多レベルの数、500ほどあります。有名な場所だけが良いという先入観を捨てて、外国人に占拠されたと嘆くより自分だけの穴場探しをしてみてはいかがでしょうか。グーグルマップで載ってますからね。