運転士の“うっかり”で電車が燃えた! いったい何が? 重要な「切換」ポイント 実は関東が最多

JR七尾線で、走行中の列車から出火するトラブルがありました。運転士が交直切換を失念したことにより、車両の屋根上にある機器を焼損したのです。これは同線のように、電化方式が異なる区間をまたがって走る列車特有の事象といえます。

交直流電車の仕組みとは

 交直流両用電車は直流と交流の両方の電気で走ることができますが、実際には直流で走る仕組みを基にしています。

 交流電化区間を走る場合は、交流で得た電気を車両側で一旦直流に変換しています。逆に直流電化区間を走る場合は、交流を直流に変換する必要はありません。交直流両用電車は直流と交流の切換を行う「交直切換器」を屋根上に備えています。

 切換は運転台にあるスイッチによって運転士が行いますが、JR東日本の常磐線などでは切換を自動で行う仕組みを設けているほか、JR西日本では運転士支援装置により、運転士に切換を促す仕組みを備えています。

切換を忘れたら、どうなる?

 さて、ここで問題となるのは、切換を忘れたり機器が故障していたりした場合です。仮に交流の機器に直流電源を加えたり、直流の機器に交流電源を加えたりすると、いずれも機器が破損して使用不能となってしまいます。こうした事態を防ぐべく、鉄道では直流や交流の電気を検知して、機器を保護する仕組みを備えています。

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特急「しらゆき」などで使用されている交直流両用の特急形電車E653系の屋根。パンタグラフの周辺に交直切換のための機器を備えている。新潟車両センターでの一般公開の際に撮影(2018年10月、柴田東吾撮影)

 まずは、直流の設定のまま交流電化区間に入ってしまった場合です。直流の電気がなくなったことを検知することで、車両が走行するための電気回路に電気が流れない仕組みになっています。この場合は、運転台のスイッチで交流に切換を行うことで、通常通り運転できます。

【写真】これが運転台の「切換」スイッチです

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