「満席で乗れない!」相次ぐ高速バス ついにコロナ前まで需要回復も“便数不足” 盛況の路線/ざんねんな路線で“明暗”
高速バスがコロナ禍の低迷から抜け出し、「コロナ前」の旅客数まで戻りつつありますが、便数はコロナ前に至らず「満席お断り」が多発。路線の種類によって明暗が分かれています。人手不足にバス業界はどう立ち向かうのでしょうか。
他社のバスも「JRバス」になっている!?
もともと東京駅・新宿~草津温泉を頻発させていたジェイアールバス関東は、興味深い動きを見せています。「JRバス関東アライアンス」と称し、中堅バス事業者との提携を進めているのです。
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JRバス色の車両や安全運行のノウハウ、予約システムを提携先に提供するもので、現時点では3路線いずれも首都圏郊外から草津温泉への路線です。許認可上は提携先の路線ですが、一般客には「JRバス関東の路線網」の一つにも見えます。秩父鉄道観光バス、群馬バスに加え、アライアンス3社目は、高速ツアーバスからの移行事業者である広栄交通バスという異色の顔ぶれです。秩父鉄道観光バスはJRバス関東の東京駅~草津線にも運用され、同路線の便数増にも寄与しています。
インバウンドは「スーツケース2つ持ち」でアウトレット高速バスに乗る
各地のアウトレットモールへの路線も引き続き人気です。たとえば東京駅周辺からは、御殿場、ふかや花園、佐野、酒々井、木更津の各アウトレットへ直行便があります。そのうち、地下にあるバスターミナル東京八重洲からは、三井アウトレットパーク木更津と酒々井プレミアム・アウトレットの両方へ、朝は20~30分間隔で頻発します。
日本人の利用も多いのですが、FITに限れば、両路線の乗車シーンは対照的です。前者は手ぶらで乗車する人が多く、東京滞在の中間日に木更津を日帰りしている様子です。
一方、後者は「スーツケース2つ持ち」が目立ちます。自前のスーツケースに加え、もうひとつは都内で安く調達したカラのもので、アウトレットで購入した商品を詰め込んで帰国するのでしょう。酒々井のアウトレットから成田空港へは直行バスですぐです。
富士五湖、草津、アウトレットともに、デスティネーション(目的地)が個人客をターゲットにしている点が共通しています。「地方の人の都市への足」として成長、定着した高速バスですが、旅行形態が団体から個人へシフトする動きを捉え、観光需要を掘り起こしています。
なるほどね。こういう人がマーケティングしているから業界の本当の苦労が分からないんだね。
利用者目線に立った便数維持?
運行出来る事業者をその便に委託すれば良いと簡単に言うけど、出来ないから運航していないのが事実。
都内発を運行できても、帰りがなければ結局利益を食いつぶすことになるから運行しないのは当然。
JRのように三角ダイヤにすれば運行の無駄は減るが、乗務員はずっと拘束されて自宅に帰るのは数日に1回。それなのに給料は運行時間と付帯する時間だけ。
出先だろうが地元で有ろうが勤務時間外は同じ扱いになってしまう現状を変えるべき。
自宅に戻っていない勤務外は、安くない手当てをつけないといけない法制度を作るべき。
業界をマーケティングするならば、運転手の存在を運転する機械と考えることから正すべき。
運転手の重要性と報酬を軽く見すぎている世の中が、自分たちの利便性を損ねた事を認識すべき。
お客様第一主義の履き違え、乗客も大事だが、サービスを提供する人材がいなければ成り立たず、その、運転手の立場はもっと尊重されなければならない。