SFアニメの世界が現実に!? 防衛装備庁が謎の“航宙機”&“宇宙空母”検討へ 想定される使い道とは?
まさに「常識を覆す」発想!
衛星防護に関連する取り組みの可能性も
防衛装備庁は2025年2月17日、「航宙機及び航宙母艦の概念検討」に関する契約希望者募集要領について公示しました。
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「航宙機」は見慣れない単語ですが、これは主にSFなどに登場する宇宙戦闘機などを指す言葉として知られています。実際に、今回公示された募集要領の応募資格にも「宇宙機器の設計・製造に関する知見・技術を有すること」という文言が盛り込まれています。
現時点ではあくまで概念検討であるため詳細は不明ですが、昨今注目を集めている人工衛星の防護や無力化などと関連するプロジェクトの可能性もあります。例えば、宇宙空間に配置された人工衛星に接近してその機能妨害を図る「キラー衛星」への対抗策として、母艦機能を有する衛星内に格納可能な小型航宙機を開発し、警戒監視の実施や何らかの自衛措置を取ることなどが考えられます。
あるいは、軌道上の衛星に対する燃料補給や部品交換、修理などを行う機器や、その母艦に関する検討という可能性もあります。実際に、2022年度にはそうした目的で「宇宙巡回船構想に関する調査研究」と題する事業が立ち上げられたこともありました。
ちなみに、今回公示された募集要領は防衛装備庁の中にある「防衛イノベーション科学技術研究所(DISTI)」の担当者により作成されています。DISTIは、2024年10月に新設されたばかりの新しい組織で、革新的な技術やこれまでの常識を覆すブレークスルーの実現などを目指しています。そのため、同様の組織であるアメリカの「国防高等研究計画局(DARPA)」にちなんで、ネット上ではこれを「和製DARPA」と呼ぶ声もあります。
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