大阪環状線に乗ってたら「奈良」に着きました なぜですか…!? 「山手線とは全っ然違う」ポイントとは
いよいよ開催時期が迫ってきた大阪万博。会期中は全国から大阪を訪れる人が増えそうですが、大阪の電車アクセス、とくに大阪に慣れていない人にとって「大阪環状線」は注意が必要です。他都市の環状線とは何が違うのでしょうか。
東京の感覚で乗り込むと大変なことに!?
まもなく開幕する「EXPO 2025 大阪・関西万博」(以下、大阪万博)を機に、関西方面の旅行を考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。そしてその際に、大阪万博だけでなく、大阪の繁華街や周辺の観光地など、複数の場所を訪ねようと思っている人も少なくないはず。

ただ、その際に移動の足としてJR西日本の「大阪環状線」を使う場合は、注意が必要です。「環状線というくらいだから、JR東日本の山手線と同様に、電車がひんぱんにぐるぐる回っているんだろう」と思う人もいるかもしれません。ところが大阪環状線の実際の運行形態は、山手線とは大きく異なっているのです。
JR西日本のユーザー向けサイト「JRおでかけネット」にある路線図では、大阪環状線はラインカラーの赤で示され、大阪の市街地を取り巻くように回っていると理解できます。ところがじつは、この大阪環状線の「線路」を走っているのは、ぐるぐる回る「大阪環状線の電車」だけではありません。
なんと、大阪環状線から放射状に伸びる「大和路線」や「阪和線」、さらに大阪湾方面に向かう「ゆめ咲線」の列車に、いったん大阪環状線をぐるりとまわり、分岐となる天王寺駅や西九条駅からそれぞれの路線の目的地を目指す列車が数多く設定されているのです。
山手線を待っていたら“宇都宮行き”が来る感覚?
まずは、大阪環状線から大和路線へと走る大和路線の電車「大和路快速」から見ていきましょう。この電車は天王寺駅から大阪環状線内回りを普通列車として走り、大阪駅で大和路快速へと列車種別を変更します。そして同内回りを一周して天王寺駅まで戻ってきたのち、天王寺駅からは大和路線に入り、奈良方面を目指すことになります。
阪和線を走る「関空快速」「紀州路快速」も、天王寺駅を出たあと、大阪環状線内回りを京橋駅まで普通列車として走り、京橋駅からは関空快速・紀州路快速へと列車種別を変更、再度の天王寺駅からは阪和線に入り、和歌山方面へと進路をとります。
天王寺駅発の桜島線の電車は、天王寺駅から西九条駅まで大阪環状線内回りを走ったあと、桜島線へと分岐します。これらの列車は、大阪環状線から分岐する駅の手前(大和路快速/関空快速/紀州路快速は新今宮駅、桜島線は西九条駅)までは、一部例外を除き発着するホームは大阪環状線と同一です。
つまり東京の例にあてはめると、山手線のホームに東海道線や宇都宮線、高崎線などの電車が発着し、品川駅や日暮里駅でわかれ、熱海や宇都宮、高崎駅を目指すイメージなのです。
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