ミサイルは贅沢? アメリカ空軍“コスパが高い”秘密兵器をドローン相手に投入 参謀総長も絶賛した撃墜方法とは
ミサイルでドローンを撃墜するのは贅沢すぎる?
ドローン相手の画期的な戦法?
アメリカ中央軍は2025年3月19日、レーザー誘導式のロケット弾でフーシ派のドローンを撃墜したと発表しました。

ドローンを撃墜したロケット弾は、無誘導のハイドラ70ロケット弾に先進精密誘導兵器システム(APKWS)を取り付けたものです。本来は対地攻撃用に設計されたレーザー誘導可能なロケット弾ですが、低速なドローン相手の対空兵器として使用しているそうです。
このロケット弾を使用した場合の大きなメリットはコストパフォーマンスにあります。アメリカ空軍参謀総長のデイビッド・W・オルビン大将によると、「AIM-120『アムラーム』は1発100万ドル、AIM-9『サイドワインダー』は1発50万ドルする」とのことです。
今回使用したロケット弾に関しては1発4万ドル程度となっており、安価な兵器であるドローンを撃墜する方法としては費用対効果がかなり高いといえるということで、オルビン大将も「(ロケット弾は)ミサイルの数分の一のコストです。資金は節約でき、攻撃能力も高まります」とコメントしています。
イエメンの反政府武装組織であるフーシ派は紅海、アデン湾、バブ・エル・マンデブ海峡などで、商船やそれを防衛する艦艇を標的にした攻撃を1年以上行っています。
これらの攻撃は当初、イスラエル・パレスチナ自治区のガザで、イスラエル軍と戦うイスラム組織「ハマス」との連帯のために、イスラエルに停泊するなど直接的な関係のある商船の攻撃が目的でした。しかし、イスラエルと関係が希薄な商船も標的になっていることから、アメリカ、イギリス、カナダ、インド、EUなどの国々が海軍を派遣し、商船の護衛のほか、攻撃してくる自爆ドローンや巡航ミサイルの撃墜を行っています。
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