「俺のクルマ、いつか別の色にしてみたい」 憧れの“オールペン”知っておくべき“代償”とは?

自分のクルマを自分好みの色に塗装するカスタムが「オールペン」。しかし、そこには費用や塗装色の指定や仕上がりなどについて、さまざまな秘密や落とし穴があるといいます。そこで、プロの板金塗装業者さんにいろいろお話を伺いました。

新車をオールペンするのは「絶対おすすめしない」そのワケは?

 そして、顕著な「オールペンあるある」として挙げられるのが、「オーナーがイメージしていた色と違う感じに仕上がってしまう」というもの。

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一度でもオールペンすると「修復歴アリ(事故車両)」扱うになるというリスクも(画像:写真AC)。

「人間の目ってやっぱり勝手なんですよ(笑)。例えば、自分のハイエースを『こんな色にして欲しい』と、あるセダン車のボディカラーを見本として持ってきたとします。でも、そのセダン車の色をそのままハイエースに塗っても、必ずそういうイメージに近づくとは限らないんです。

 クルマのカタチ、塗装面積、そして肝心の指定色によってイメージは大きく変わるものなので、この辺の事情や、指定色そのもののインクなどについても、受注前の打ち合わせで念入りに話をさせていただきます」(板金塗装業者代表)

 また、聞いて最も驚いたのがオールペンをすると「事故車扱い」になってしまうということ。高額な費用をかけて塗り直したとしても、リセールする際には、このオールペンが原因で「売りにくい」「値落ちしてしまう」ことが往々にあるようです。

「中古車オークションって、オールペン車の出品が少ないんです。この大きな理由は一度でもオールペンをしたクルマっていわゆる『修復歴アリ』、つまり『事故車扱い』になるからなんです。

 たまに、新車で買ったクルマをいきなり『オールペンしてください』とオーダーされることがいるんですけど、僕らからすると『せっかく新車なのに、良いんですか?』と一応説明をさせていただくようにしています。途中で作業中止になったり、トラブルになるのを避けるためにも。

 もちろん、旧車とか乗り続けたいクルマをオールペンして、さらにカッコ良くしたい、かわいくしたいっていう場合はわかるんですけど、新車はできればオールペンせず、しばらくそのまま乗り続けて、その色に飽きたところで、ようやく塗り替えるのが良いと思います」(板金塗装業者代表)

【え、全部バラすの!?】これが「オールペンの実際」です!(写真)

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