羽田空港T2拡張、実は「乗り方の常識」が通じなくなる? 「離れ小島の空港ビル」解消が“手放しで喜べない”ワケ
本館と「離れ小島」になっていた北側サテライトが接続し、大きく変わった羽田空港第2ターミナル。ただ、利用者にとっては、手放しで「便利になった」とは言い難いケースもあるようです。
羽田空港T2本館→元サテライト発着便、どんだけ遠い?
同じ羽田空港の第1ターミナルでは、JAL(日本航空)、JTA(日本トランスオーシャン航空)、スカイマーク、スターフライヤーが発着します。このうちスカイマーク、スターフライヤーは、それぞれの利用する搭乗保安検査場に近い搭乗口を使うため、移動の所要時間は5分程度です。

JAL・JTAは、基本的に方面別にチェックインカウンターが分かれているため、その案内に従えば、利用する搭乗保安検査場から搭乗口までの移動はせいぜい6~7分です。もし反対側の搭乗保安検査場からもっとも遠い搭乗口まで(1~3番もしくは22~24番搭乗口)歩くとしても、10分を超える程度でしょう。
また供用当初から「遠い」とされる成田空港第3ターミナルですが、空港第2ビル駅改札から第3ターミナル2F出発ロビー内案内カウンターまで、約13分とされています。
つまり羽田空港の第2ターミナルの搭乗保安検査場から47~49番搭乗口までは、第1ターミナルの端の搭乗口を使う場合よりも遠く、とくに国内線エリアの南側にある保安検査場Cからは、成田空港の空港第2ビルから第3ターミナルへの徒歩移動よりも時間がかかるのです。
なお、現状、羽田空港の第2ターミナルの47~49番搭乗口は、基本的に小型機を使用する地方路線が割り当てられることが多い傾向にあります。
羽田空港第2ターミナルを利用する場合、搭乗する便の目的地が沖縄(那覇)や大阪(伊丹)、福岡、札幌(新千歳)といった幹線以外は、空港に向かう段階でANAや空港の公式サイトやアプリを使い「利用便がどの搭乗口を使うのか」を確認しましょう。
そしてもし47~49番搭乗口が割り当てられているのであれば、「搭乗保安検査場を遅くとも30分前には通過すること」を念頭に、空港内での時間の使い方を考えておくことをおすすめします。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。
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