「ももえちゃ~ん!!」有名人とコラボした自動車5選 日本メーカーだけじゃない意外な外国企業まで
歌手や俳優、スポーツ選手などが自動車のCMに起用されるのは多々ありますが、それにとどまらず、特別仕様車や限定車としてコラボカーが販売されることも過去ありました。記憶に残るタレントコラボカーを5つ紹介します。
日産の往年の名車のコラボカー
日産の名車「スカイライン」とコラボしたのは、ハリウッドの「カーガイ」です。
日産「グロリア」×ジャック・ニクラウス
「帝王」の異名を持つアメリカ人プロゴルファーのジャック・ニクラウスと日産によるコラボカーが「グロリア ジャック・ニクラウスバージョン」です。このクルマは、1981年4月に430型(6代目)「グロリア」がマイナーチェンジで後期型になったのを機に設定されました。
この限定車は「ターボS」にも設定された2トーンの外装色がNAモデルでも選べたことに加え、前後左右に専用のエンブレムやステッカーを装着し、内装には上品なチェックのシート生地による専用インテリアカラーが採用されていました。
装備面は豪華で、世界初の雨滴感知式オートワイパーやマイコン式パワーシート、番組予約機能付き電子ラジオチューナー、録音機能付きカセットデッキ、専用マッドガード、専用インテリアカラーなど大変充実していました。
430型「グロリア」で「ジャック・ニクラウスバージョン」が好評だったことから、次のY30型(7代目)にも設定され、こちらも人気を博しました。
日産「スカイライン」×ポール・ニューマン
1981年に日産「スカイライン」は6代目にモデルチェンジしました。このときにCMキャラクターに起用されたのが、ハリウッド俳優のポール・ニューマンです。彼は俳優業の傍、1979年のル・マン24時間レースで総合2位に輝いたほか、CARTやバハ1000などに参戦して活躍しました。

そんな彼の俳優&カーガイの良好なイメージを、国産屈指のスポーツセダン「スカイライン」に与えようと1983年に設定されたのが、「ハードトップ 2000GT-E・S」をベースにした「ポール・ニューマン・バージョン」です。
ボンネットとリアフェンダーには、ポール・ニューマンのサインを模したデカールが貼られ、リアエンドには専用エンブレムが装着されました。そして、内装にもサイン入の本皮巻3本スポークステアリングや、8ウェイ電動マルチバケットシートなどを装備。ほかにもブロンズガラス、195/60R15タイヤ&アルミホイールを標準で備えていました。
[hn山口百恵とタッグ組んだトヨタの目論見は?
今はなきマツダ「カペラ」やトヨタ「ターセル/コルサ」でもコラボカーの設定がありました。
マツダ「カペラ」×アラン・ドロン
1982年にFWD(前輪駆動)を採用してデビューしたのが、4代目マツダ「カペラ」です。年配者のなかには、TVCMでアラン・ドロンが発した「カペラ、セモプレジー」のキャッチフレーズを覚えている人もいるでしょう。そのことからもわかる通り、4代目「カペラ」のCMキャラクターを務めたのがフランスの名優アラン・ドロンでした。
このCMが好評だったことを受け、1985年に発売されたのが「カペラ アラン・ドロンバージョン」です。ベースはスポーツモデルの「1.8リッターSG-R」で、専用ステアリングホイール、エンジン回転数感応型パワーステアリング、185/70SR13インチラジアルタイヤ&専用アルミホイール、ブロンズガラスといった特別仕様車ならではの装備にとどまらず、フロントフェンダーには彼のイニシャルである「AD」をデザインしたオーナメント、特別車を示す専用ストライプ、「AD」マーク入りイグニッションキーなどまで用意されていました。ちなみに販売台数は700台限定でした。
トヨタ「ターセル/コルサ」×山口百恵
1978年にトヨタ初のエンジン縦置きFWDとしてデビューしたのが、兄弟車の「ターセル」と「コルサ」です。

しかし、当時FWDは少数派で、トヨタの期待に反して同車はスタートダッシュでいきなりつまずいてしまいます。そこでテコ入れとして翌1979年にCMに起用されたのが、当時人気絶頂にあったアイドルの山口百恵でした。
キャッチコピーの「百恵の、赤い靴」にちなんで販売されたのが、「ターセル1300 3ドアハイデラックス」をベースにした特別仕様車「百恵セレクション」です。専用装備は注文装備の「MOMOE SELECTION」に加え、イギリス製のシート地を使用したレッド&ブルーのタータンチェックシート、オリジナルステアリングセンターマークなどでした。
なお、姉妹車の「コルサ」にも「1300GL」「1500GL」「1500GSL」に「百恵セレクション」が設定されています。
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メーカーにとっては歌手や俳優、スポーツ選手とのコラボカーはブランドイメージの向上を図れるだけでなく、有名人とタッグを組むことで新しい価値観を生み出し、その有名人のファンに大きく訴求することができるといった点もメリットです。
一方、タレント側にとってもコラボカーはメリットが大きく、CM出演料だけでなく、1台販売されるごとにロイヤリティが貰える契約になっていることがほとんどです。
ユーザーの嗜好が細分化されつつあるため、今後も同様のコラボカーが生まれるかは不透明ですが、こうした試行錯誤も自動車文化の歴史のひとつだと言えるのではないでしょうか。
Writer: 山崎 龍(乗り物系ライター)
「自動車やクルマを中心にした乗り物系ライター。愛車は1967年型アルファロメオ1300GTジュニア、2010年型フィアット500PINK!、モト・グッツィV11スポーツ、ヤマハ・グランドマジェスティ250、スズキGN125H、ホンダ・スーパーカブ110「天気の子」。著書は「萌えだらけの車選び」「最強! 連合艦隊オールスターズ」「『世界の銃』完全読本」ほか」に
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