CO2排出ゼロ「アンモニア燃料船」燃料代は結局いくらに? 現実的なんですか? 日本郵船社に聞く今後
日本郵船が脱炭素へ向けた新たな船舶燃料としての「アンモニア」の活用に取り組んでいます。なぜアンモニアなのか、そして“いくら”になるのか――同社の曽我社長が今後のビジョンを話しました。
一気に作るぞ「アンモニアインフラ」
現在、日本郵船は世界初の商用アンモニア燃料船である内航タグボート「魁」と、外航船の4万立方メートル型アンモニア燃料アンモニア輸送船(AFMGC)を新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション(GI)基金事業である「次世代船舶の開発」プロジェクトの一環として開発を進めています。
最初の一手となる「魁」は2024年8月に竣工。新日本海洋社が運航するタグボートとして、東京湾で曳船業務に従事しています。
次のAFMGCは、ジャパンエンジンコーポレーション、IHI原動機、日本シップヤード(NSY)、日本海事協会と共同で開発を進め、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)有明事業所で2026年11月の竣工を予定しています。同船は全長180m、全幅32mで、アンモニアの国際海上輸送における主要な船型である中型のガス船です。アンモニア製造・販売の世界最大手ヤラ・インターナショナル・グループ(ノルウェー)と定期用船契約を結んでおり、舶用燃料としてのアンモニア需要創出など、アンモニアサプライチェーンの構築を図っていきます。
また、NEDOのプロジェクトではありませんが、日本郵船はシンガポールとのシートリウムと共同でアンモニア焚きのアンモニアバンカリング船(供給船)を開発しており、すでに日本海事協会からAiPを取得。これも、燃料アンモニアのバリューチェーンと実用化に不可欠な存在です。同船には「魁」に搭載されたIHI原動機製のアンモニア燃料エンジンが搭載されます。
これらに加えて将来的にアンモニアを燃料として使用できる「アンモニアレディーLNG燃料船」や、燃料アンモニアの貯蔵・再ガス化を海上で行うA-FSRB(浮体式アンモニア貯蔵再ガス化設備搭載バージ)の実現にも取り組んでいます。
曽我社長は「魁」とAFMGCに触れ、「プロジェクトを通じて、アンモニア燃料と供給のネットワークをどういった形で作っていくかという、バリューチェーンを確立する道筋が見えて来るのではないか。このようにチームジャパンとして新技術を開発し、普及していくことは、日本の海事産業の強化に繋がると考えている」と話しました。
Writer: 深水千翔(海事ライター)
1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。
1.アンモニアの単位はL(リットル)で良いのか?
2.アンモニアは何処で作っているのか?
× ○アンモニア会社なんて聞かないが!
3.アンモニアタンクヤード等も聞いたこともない、規制が掛かっているのか?
4.精製に伴う生産基礎単価は高いのか?
5アンモニアの利用先とか利用目的等が余り
知らされてない、アンモニアが燃料になる
と言うのも、余り充分認識されてないのでは
?
6.大量に消耗する船舶に利用が有効と言うこと
であれば、国をあげて促進させねばならない
7.大型アンモニアタンカーの建造の促進、造船
業界にとっても嬉しい話である
8.アンモニア、もっともっと PRしてもらいたい