史上空前の大量発注「軍艦12隻ちょうだい、おまかせで!」同盟国の要請に日本どう応えた?

今から100年以上前に起きた第1次世界大戦において、日本製の駆逐艦12隻がフランス海軍の一員として戦いました。これだけ大量の日本製水上戦闘艦が外国に供給されたのは他に例がありません。なぜこのような事態に至ったのでしょうか。

遠路はるばるヨーロッパに駆逐艦を輸出

 今から100年以上も前に戦われた史上初の国家総力戦である第1次世界大戦。この大戦争において、日本製の駆逐艦がフランス海軍の一員として戦いました。それも12隻も。その背景には、いったいどのような「物語」があったのでしょうか。

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1917年、旧日本海軍の第二特務艦隊の1艦として地中海に派遣された樺型駆逐艦の1隻。艦名は不明(画像:アメリカ海軍)。

 第1次世界大戦が勃発したのは1914年7月です。歴史上初めて全地球規模で国どうしの戦いが行われましたが、主戦場はヨーロッパ方面で、極東の島国である日本もやや遅れて参戦したものの、戦争への関与は他国と比べるとそこまで大きくありませんでした。

 しかし、敵となったドイツと国境を接しているフランスは、ドイツ軍に国土を蹂躙されて国内が戦場となっていました。戦況は厳しく、当時、ヨーロッパ屈指の大国だったフランスといえども、火砲や銃器、航空機など陸戦で用いられて消耗する兵器の生産が優先され、完成までに時間と手間、そして費用がかかる軍艦の建造は後回しにされていました。

 とはいえ戦争中なので、相手側のドイツは潜水艦(Uボート)を量産して、連合国の商船などを脅かしていました。そうなると軍艦の建造もまた急がねばなりません。そこでフランス海軍は、外国に軍艦の建造を委託することを考えます。そして、その相手として白羽の矢を立てられたのが日本でした。

 当時の日本はアジアの新興国ながら、イギリスを師と仰いで海軍力を急速に拡充しており、合わせてその工業力も、列強に追いつけ追い越せとばかりに国を挙げて近代化にまい進した結果、世界基準に達しようという状況までレベルアップしていました。おまけに主戦場のヨーロッパから遠いので、その造船能力や工業力にも問題は生じていません。

 こうした状況を知ったフランスは、Uボートとの戦いだけでなく様々な任務に対応できる一方で、戦闘で最も損耗しやすい駆逐艦を日本から調達することにしたのです。

【実は輸出だけじゃない】地中海に派遣された「オリジナル」旧海軍の樺型駆逐艦を見る(写真)

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