「眠くな~る・眠くな~る・この高速道路を走ると眠くな~る」…高速道路ならではの「催眠現象」その原因と対策とは
高速道路を走っていると、不意に強い睡魔に襲われることがあります。場合によっては事故の原因ともなるこの現象には「ハイウェイ・ヒプノーシス」という名前が付けられているのですが、一体どうすればこれを防ぐことができるのでしょうか。
睡魔が襲う「魔の時間帯」とは
一方、「ハイウェイ・ヒプノーシス」の危険性やその対策の啓蒙だけでなく、眠気を呼び起こさせないような“物理的な対策”も高速道路には備わっています。「直線道路に厚みが異なる塗装を交互に配置する」「白線の外側にはランブルストリップと呼ばれる垂直に掘られた溝を連なって設ける」といったものです。

もしクルマが「ハイウェイ・ヒプノーシス」によって車線をはみ出すようなことがあれば、振動や音によって警告します。この他にも下り坂やカーブなどで、一定間隔に路面を横切るような数本の薄層舗装を施し、あえて高速運転を単調にさせない工夫もなされています。
ちなみに、人間主に3つのリズムによって、バイオリズムが構成されているとも言われています。
・サーカディアンリズム(概日リズム):24時間周期の眠気のリズム。「午前2~4時」に眠気を引き起こす生体リズム
・サーカセミディアンリズム(半概日リズム):12時間周期の眠気のリズム。「午前2~4時」と「午後2~4時」に眠気を引き起こす生体リズム
・ウルトラディアンリズム(超日リズム):2時間周期の眠気のリズム。単調な環境下に置かれると2時間ほどで眠気が顕著に現れる
これらは、睡眠不足や食事で満腹状態になっていることはそう関係がなく起こりやすいリズムとも。これを受けて考えれば、午前・午後ともに「2~4時」は要注意ということです。この時間帯に「ハイウェイ・ヒプノーシス」を起こしやすい高速道路を運転する場合は、より一層の注意を持っておくほうが良いでしょう。
とはいえ、「ハイウェイ・ヒプノーシス」状態に陥りながらも、すぐにはクルマを停められない場合もあります。こんなとき筆者は窓を開けて大声で叫んでみたり、自分の顔面を引っ叩いたり、手をつねったりしますが、さほど効果を得られたことはありません。
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
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