不思議な感覚? 雪国に欠かせないラッセル車、その運転を体験 会津鉄道

会津鉄道が、全国的にも珍しい除雪車の運転プログラムを発売。ゲーム『電車でGO!』とは大きく違う独特な運転感覚を体験できます。「羽」を動かすことも可能です。

ラッセル車の「羽」を操作

 福島県内を走る会津鉄道と、乗り換え案内ソフト「駅すぱあと」などを開発するヴァル研究所が、除雪車の運転体験プログラムを2016年6月29日(水)から発売。その内容を、ひとあし早く体験してきました。

 西若松駅(会津若松市)と会津高原尾瀬口駅(南会津町)を結ぶ会津鉄道は、沿線が豪雪地帯。冬場は運転指令が天気予報を毎日確認し、雪が積もりそうなときは終列車後に除雪車を走らせ、翌朝の運行に備えるといいます。

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線路に積もった雪をかき分ける会津鉄道のラッセル車(2016年6月、青山陽市郎撮影)。

 会津鉄道が使っている除雪車は、ラッセル車とロータリー車の2種類があります。ラッセル車は線路上に積もった雪を左右にかき分ける車両で、ロータリー車は線路周辺に積もっている雪をかきこみ遠くにとばす車両です。

 ラッセル車で除雪すると排除した雪で線路脇に“壁”ができ、特に雪が深いときはそれが障害になって除雪できない場合があります。これに対してロータリー車は“壁”を切り崩してかき込み、遠くにとばせるため、ラッセル車では難しい状況でも除雪できます。

 プログラムは、会津鉄道の車両基地がある会津田島駅(南会津町)の構内で実施。運転できるのはラッセル車です。

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ラッセル車では、排雪板を左右に調整しながら線路脇へ雪を寄せる(2016年6月、青山陽市郎撮影)。

 はしごを登って運転席に入ります。少し高いところにあるため、JR東海道本線などで運行されている普通列車グリーン車2階席からの眺めに似た印象でした。

 運転席には、車両先頭にある排雪板を操作するスイッチがあり、それを左右に動かすと羽を広げたように排雪板が開きます。そのため、踏切など沿線の設備は線路から離して設置しているそうです。

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左にある自動車のシフトレバーのようなものを操作すると加速する(2016年6月、青山陽市郎撮影)。

 右のハンドルがブレーキで、左のレバーが自動車でいうところのアクセルです。ブレーキを解除してレバーを「1」に入れると、いよいよラッセル車が動き出します。

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