「女性向けの車です!」おじさんたちも大好きです!? 「走る弁当箱」スズキラパンの人気の秘密とは?
20年以上にわたり一貫して「女性向けの軽自動車」をうたうモデルが、スズキ・アルトラパンです。とはいえ歴代モデルは男性の支持も集め、未だに乗っている人も見かけます。今となっては稀有で尖った存在にも映る、その軌跡を振り返ります。
ラパンはありそうでなかった小さな革命車
ここまでのアルトラパンの歴代モデルを総評すると、当初から「女性向け」を意識したコンセプチュアルな軽自動車だった一方、初代や2代目の一部は、まだユニセックスな印象があり、かなりのクルマ好きな男性でも十分楽しめるモデルだったように思います。
そんな経緯を経て最大限「女性向け軽自動車」としての価値を高めたのが3代目で、当初からスズキが目指していたコンセプトは、初代登場から13年を経てようやく実現したようにも感じます。
初代・2代目、そして3代目の違いを前に、ユーザーごとに評価は異なるのは当然ですが、筆者個人的に感じるのはいずれのモデルにしても「女性向け軽自動車としても、かなり使い勝手の良い1台」というのが全体に対するイメージです。
実用や遊びなどのTPOに捉われず乗ることができ、さらに唯一無二のデザイン面でのかわいさと、場合によっては前述のようにいじり倒すことができる楽しさも備わっています。
小さくてかわいいアルトラパンですが、実はありそうでなかった小さな革命車でもあり、今後もさらに進化を遂げていくかもしれません。
Writer: 松田義人(ライター・編集者)
1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。
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