池袋駅東口“街まるごと大改造計画”ついに始まる “魔の複雑交差点”の真横は取り壊し真っ最中 今後どうなる?

東京都豊島区は2025年5月16日、「池袋駅東口A・C・D地区の街並み再生方針(素案)」を発表しました。巨大ターミナルのお膝元の街が、今後大きく変わる見込みです。

池袋東口「激変」の序章

 東京都豊島区は2025年5月16日、「池袋駅東口A・C・D地区の街並み再生方針(素案)」を発表しました。巨大ターミナルのお膝元の街が、今後大きく変わる見込みです。

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池袋六ツ又陸橋交差点(奥)隣接地「東池袋一丁目地区」で進められる取り壊し工事(乗りものニュース編集部撮影)

 池袋駅東口周辺では現在、都市計画道路「環状第5の1号線(雑司が谷)」の整備が進んでいます。これは東口駅前を南北に貫く「明治通り」のバイパスにあたる路線で、駅前の通過交通の転換が見込まれています。

 これを見据えて豊島区はかねて、東口駅前の明治通りをクルマが通り抜けできない形として、「ウォーカブル(歩きやすい)な都市空間」を形成するといった再整備方針を打ち出しています。

 今回素案が発表された「池袋駅東口A・C・D地区」は、おおむね駅北側の歓楽街エリア(A地区)から、明治通りとサンシャインの間の繁華街エリア(C地区)、さらにグリーン大通りを越えて南池袋公園周辺に至るエリア(D地区)までの約23ヘクタールに及んでいます。

 ここでは、老朽建築物の建替え促進や新たなにぎわい創出を実現するため、建築物のセットバック(壁面後退)を求め、高さや容積率などの制限を規定。

 また道路空間については、「サンシャイン60通り」や「アニメイト通り」などを主な歩行者ネットワーク路線とするなどして機能の位置づけを明確にしています区は今後、住民説明会を通じて意見を募り、さらに方針案を策定する予定です。

「街区まるごと取り壊し」も始まっている

 今回の対象エリアに隣接する一画では、すでに約1.5ヘクタールにわたって既存の街区や建物の取り壊しが進められています。明治通りと環状5の1号線、国道254号(川越街道)が交わる「池袋六ツ又陸橋」交差点に隣接する「東池袋一丁目地区」です。

 ここには、地下4階、地上32階(高さ180m)の複合施設が2028年度に竣工予定。「国際アート・カルチャー都市の実現に資する文化施設」などのほか、「池袋地区においてこれまで供給例の少ないまとまった床面積をもつ事務所を整備し、地域に新たな需要を呼び込む」としています。7~31階がオフィスになる予定です。

 これに合わせて進められるのが、池袋六ツ又陸橋交差点の「五差路化」です。2025年度から工事が始まります。

 環状5の1号線の開通で交通量が増えると見込まれる同交差点は、2023年度に全国ワースト件数の事故件数を記録しています。複雑な同交差点に交わる街路を整理するなどして、事故の低減を図ります。

【広っ!】これが池袋駅東口“大改造計画案”です(地図/写真)

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