「トム様スゲェ…」展開中の米原子力空母で最新作のプレミア上映会 理由が “ならでは” 過ぎて驚き!

ミッションインポッシブル最新作には実物の空母の他に原子力潜水艦も。

撮影で現役原子力空母をレンタル

 じつは「ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング」の一部撮影は実在するアメリカ海軍の空母で行われています。その撮影に用いられたのが、「ジョージ・H・W・ブッシュ」で、その雄姿は劇中にも登場しています。

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撮影に協力した空母「ジョージ・H・W・ブッシュ」。ニミッツ級航空母艦の第10番艦で、第41代大統領に因んだ艦名。息子で第43代アメリカ大統領のジョージ・W・ブッシュも、フォード級航空母艦6番艦の艦名に採用されることが決定している(画像:アメリカ海軍)。

 大手動画サイトYouTubeで公開されている公式予告編にも、アメリカ海軍の空母が出てきますが、その艦橋部分をよく見ると本艦の艦番号「CVN-77」の数字の部分、「77」がしっかりと確認できます。

 つまり、本艦とその乗員たちは本作の制作協力者であり、艦内での上映会はその貢献に対する返礼と言えるでしょう。

 撮影は2023年前半、アドリア海での訓練航海中に3日間かけて実施され、トム・クルーズと撮影クルーが同艦に乗艦。飛行甲板や艦橋、さらにはC-2「グレイハウンド」輸送機の着艦シーンなどが撮影され、空母乗員も一部エキストラとして参加したといいます。

 さらに、撮影にはアメリカ空軍のCV-22「オスプレイ」2機も参加しており、これとは別に原子力潜水艦「ハイマン・G・リッコーヴァー」(劇中ではオハイオ級として登場)も劇中に登場します。これら撮影支援はアメリカ国防総省の正式な承認のもとで行われました。

 国防総省が映画制作に協力するのは珍しいことではありませんが、訓練航海中の空母で撮影するのは簡単なことではなく、その決定にはトム・クルーズという大物俳優と「ミッション:インポッシブル」という人気シリーズの実績が影響したのは間違いありません。

 本作の予告編には「奴に空母を与えたのか?」という印象的なセリフがあります。これは物語のスケールを示すだけでなく、撮影のために本物の空母を借りられるトム・クルーズの“影響力”を象徴するものと言えるでしょう。

【急きょ作った?】手書きの応援ボードをトム・クルーズに見せる空母乗員ほか

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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