デカくなってる!!「無人機どっさり空母」新型案が韓国で披露 有人機はもういいぜ!? 日本にも誕生の可能性
韓国の海洋防衛装備展で、新たな「無人機空母」のコンセプトが発表。ここに搭載する無人機の開発をめぐる動きも活発化しています。もしかすると、日本でも無人機をどっさり積んだ空母が誕生する可能性もあります
日本に波及する可能性「大アリ」のワケ
MQ-1Cは、ハンファグループの航空宇宙部門であるハンファ・エアロスペースとGA-ASIが共同でビジネスチャンスの追求に合意し、ハンファ・エアロスペースがエンジンの開発・生産設備の開設を決めています。

また、GA-ASIは海上自衛隊に対しても、ゴーストコマンダーのような固定翼UASの艦上運用を提案しています。
海上自衛隊は2024年に洋上監視能力を強化するため、GA-ASIのMQ-9B「シーガーディアン」の導入を決定しています。海上自衛隊は陸上基地からのシーガーディアンの運用を想定していますが、GA-ASIはシーガーディアンを含めたMQ-9BのSTOL(短距離離着陸)能力を強化するキットの開発を進めています。
2025年5月に千葉県の幕張メッセで開催された防衛総合イベント「DSEI Japan 2025」では、GA-ASIの親会社であるジェネラル・アトミクスがSTOLキットを装着したMQ-9Bの模型を展示するとともに、いずも型ヘリコプター搭載護衛艦での運用案を紹介するパンフレットを配付していました。
前に述べたように海上自衛隊のシーガーディアンは洋上監視能力の強化を目的とするものですが、パンフレットには潜水艦を探知する「ソノブイ」を投下するランチャーポッドの搭載例も描かれていました。
また、GA-ASIの担当者によると、STOLキットを装着したシーガーディアンは、パンフレットに描かれたいずも型だけでなく、ひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦での運用も可能だとのことです。
韓国海軍の無人機指揮艦構想も、海上自衛隊のシーガーディアンの艦上運用も、まだ正式決定した話ではありません。ただ、日韓両国を取り巻く動きはリンクするものがあります。近い将来、GA-ASIのUASを搭載する「無人機どっさり空母」が、日韓両国で誕生する可能性もあります。
Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)
軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。
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