完成は28年後!? 大阪“東のターミナル”京橋駅「地平ホームの地下化」なぜいま動き出す? 事業費“2.6倍”の理由も聞いた

]JR西日本京橋駅の学研都市線・JR東西線地平ホームを地下化する計画が再び動き出しました。完成は2053年度、壮大な事業となりそうです。凍結されていた計画がなぜいま、復活したのでしょうか。

大阪東部の拠点駅で四半世紀を超える大工事

 JR大阪駅から大阪環状線外回り電車で3つ目の京橋駅は、大阪市東部の拠点駅です。ホーム南端から階段を降りた地平部に、学研都市線(片町線木津~京橋)とJR東西線(京橋~尼崎)のホームがあり、主力の207系、321系電車が市街地の真ん中を行き来しています。乗り換えの移動は便利ですが、朝夕だと階段は混み合います。

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新喜多踏切から見た京橋駅地上ホーム。学研都市線とJR東西線が乗り入れる(森口誠之撮影)

 この京橋駅付近1.3kmの地平区間を地下線に切り替える計画が、2025年5月、大阪市の有識者会議で示されました。2014年度に休止となった連続立体交差事業を再開しようというものです。

 京橋駅地平ホームが繁華街を東西に分断することで、地域の発展は長年阻害されてきました。市街地を南北に結ぶ幹線道路2本は未完です。地下化に伴う再開発で、街並みは大きく変貌するでしょう。

  ただ、大阪市建設局の資料では「事業完成2053年度」とあり、SNSでは苦笑いするコメントが続出しました。今の30歳の若者が定年間近に、50歳なら後期高齢者の仲間入りをしている遠い未来の話です。なぜ事業期間がこんなに長くなるのか。大阪市役所に聞いてみました。

「大阪第4のターミナル駅」

 京橋駅は大阪環状線とJR東西線、学研都市線、京阪本線、大阪メトロ長堀鶴見緑地線が交差する大阪第4のターミナル駅で、1日約50万人(JR27万人、京阪19万人、地下鉄4万人)の乗降客が駅周辺を行き交います。高層ビルと、高度成長期の香り漂う繁華街が隣り合う独特な街並みが広がります。

 学研都市線とJR東西線のホームは地平部に位置し、地上2階にあたる盛土上に大阪環状線ホーム、地上4階にあたる高架に京阪本線ホーム、少し離れた場所の地下3階に地下鉄ホームがあります。大阪環状線と京阪本線の乗り換え客が特に多く、JR北口改札と京阪中央改札を結ぶ約50mの駅前広場は終日、鉄道利用者でごった返しています。

【え、これあと何年かかるの!?】京橋駅地上ホーム「地下化」後の変化(地図/写真)

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