完成は28年後!? 大阪“東のターミナル”京橋駅「地平ホームの地下化」なぜいま動き出す? 事業費“2.6倍”の理由も聞いた
]JR西日本京橋駅の学研都市線・JR東西線地平ホームを地下化する計画が再び動き出しました。完成は2053年度、壮大な事業となりそうです。凍結されていた計画がなぜいま、復活したのでしょうか。
昭和ぁ~な匂い漂う駅前どうなる?
今回示された学研都市線の地下新ホームは、市道片町茨田線の地下を想定しています。1970年代に鯰江(なまずえ)川を埋め立てて整備された道路で、現在線の地平ホームと京阪京橋駅との間に位置します。

新ホームは地下2階、コンコースが地下1階となります。駅北口方面への乗り換え通路も想定されています。今の地平ホーム敷地や南口付近は駅前広場として整備される構想です。
現ホームと新ホームとの間には、広大な遊休地が広がります。旧ダイエーで有数の大型店だったイオン京橋店の跡地で、2019年に閉店となりました。西側には、1997年に廃止された旧片町駅跡の未利用地が残っています。今後、地下線切り替えに合わせて、大規模な再開発が実施されることになるのでしょう。
新ホームの北側には、京阪京橋駅と駅ビル、ホテルがあります。学研都市線ホームからの距離が近くなるので乗り換えは便利になるでしょう。京阪ホールディングスは京橋駅周辺再開発の事業化に取り組んでおり、報道によると、2030年に新たな高層ビルの建設に着手するようです。
構想自体はなんと半世紀前から!?
京橋駅地平ホームの地下化構想は1970年代からありました。学研都市線の都心延伸となるJR東西線の地下新線計画に合わせて検討され、地元向けに説明会が開催されました。JR東西線京橋~尼崎間は1997年に開業しますが、京橋駅付近の地下化は見送られました。新線の事業費が膨らむことが懸念され、地平ホームが残りました。
その後、大阪市は、2000年に京橋駅付近の連続立体交差事業をスタートさせ、地下線着工の準備に取り掛かりますが、具体化しませんでした。
大きかったのは大阪市の財政問題です。90年代に大規模開発を進めてきた反動で、市財政は危機的状態となりました。市長選が繰り返され市政が混乱する中、各プロジェクトの見直しが行われていました。
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